福島原発告訴団が行っていた告訴・告発がいったん不起訴となり、その後、検察審査会が勝又恒久元会長ら3人の旧経営陣について「起訴相当」と議決したのを受けて、行っていた再捜査で、東京地検は1月22日、またも全員を不起訴とする決定を行いました。
これに関し、福島原発告訴団が「団長声明」を発表したので、転載します。原文は福島原発告訴団サイトにあります。
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東京地検不起訴処分に対する団長声明
2015年1月22日
東京地検による再度の不起訴処分に対し、大変憤りを感じています。
7省庁や推本など、国の機関が福島沖の大津波を想定するよう発表しており、東電は貞観型の津波が敷地を超える可能性があり、対策が必要だという認識を持っていたことが明らかになっています。
重要設備の高台設置や建屋の水密化をしても浸水被害を防げないとしていますが、浸水をしても冷温停止にこぎつけるだけの対策がされていれば、被害は最小限に抑えることができました。何も対策を取らなかったことの責任が問われなくてよいのでしょうか。
どこまでを予見できたとするか、被害を回避できたかどうかを、地検の密室の中の判断に任せてよいのでしょうか。公開の裁判の中で判断されるべきではないでしょうか。地検は一度目の不起訴処分の説明の際も、「東電は捜査に協力的だったから強制捜査をしなかった」と答えるなど、被害者に向き合わず、加害者の方を向いています。
検察審査会の起訴相当の議決は国民の意思を表しています。その議決を検察は無視したことになります。
再度、検察審査会の判断に期待します。検察行政のチェックを市民が行います。市民による検察審査会の良識を信じています。
この事故の責任がきちんと司法の場で問われることを、被害者は心から望んでいます。
福島原発告訴団団長 武藤類子
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なお、東京地検が発表した「不起訴決定理由書」はこちら(福島原発告訴団サイト)
この不起訴決定理由書を読んで唖然とした。勝又氏ら3人を起訴相当とした東京第5検察審査会の議決書(昨年7月31日、福島原発告訴団サイト)と読み比べてほしい。
事実に基づき、淡々と証拠を積み上げて3人の不作為の罪を論証した議決書に対し、「専門家が予測不可能と言っていたから予測不可能」と主観的に決めつけるだけの不起訴理由書。どちらがプロの検事かわからない。
私は、この不起訴決定理由書を読んで、かつて日本最強の捜査機関と言われた検察が復活する日は二度と来ないと確信した。不起訴にするにしても、もう少しまともな理由を書いてくると思っていたのだが…。政治的だとか言う以前に、検事の能力的な面でこれはないだろう、というのが実感だ。これがあの東京地検かと思うと、涙を禁じ得ない。
なお、この不起訴決定とその後の見通しについては、いずれ、このブログでお知らせする。
これに関し、福島原発告訴団が「団長声明」を発表したので、転載します。原文は福島原発告訴団サイトにあります。
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東京地検不起訴処分に対する団長声明
2015年1月22日
東京地検による再度の不起訴処分に対し、大変憤りを感じています。
7省庁や推本など、国の機関が福島沖の大津波を想定するよう発表しており、東電は貞観型の津波が敷地を超える可能性があり、対策が必要だという認識を持っていたことが明らかになっています。
重要設備の高台設置や建屋の水密化をしても浸水被害を防げないとしていますが、浸水をしても冷温停止にこぎつけるだけの対策がされていれば、被害は最小限に抑えることができました。何も対策を取らなかったことの責任が問われなくてよいのでしょうか。
どこまでを予見できたとするか、被害を回避できたかどうかを、地検の密室の中の判断に任せてよいのでしょうか。公開の裁判の中で判断されるべきではないでしょうか。地検は一度目の不起訴処分の説明の際も、「東電は捜査に協力的だったから強制捜査をしなかった」と答えるなど、被害者に向き合わず、加害者の方を向いています。
検察審査会の起訴相当の議決は国民の意思を表しています。その議決を検察は無視したことになります。
再度、検察審査会の判断に期待します。検察行政のチェックを市民が行います。市民による検察審査会の良識を信じています。
この事故の責任がきちんと司法の場で問われることを、被害者は心から望んでいます。
福島原発告訴団団長 武藤類子
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なお、東京地検が発表した「不起訴決定理由書」はこちら(福島原発告訴団サイト)
この不起訴決定理由書を読んで唖然とした。勝又氏ら3人を起訴相当とした東京第5検察審査会の議決書(昨年7月31日、福島原発告訴団サイト)と読み比べてほしい。
事実に基づき、淡々と証拠を積み上げて3人の不作為の罪を論証した議決書に対し、「専門家が予測不可能と言っていたから予測不可能」と主観的に決めつけるだけの不起訴理由書。どちらがプロの検事かわからない。
私は、この不起訴決定理由書を読んで、かつて日本最強の捜査機関と言われた検察が復活する日は二度と来ないと確信した。不起訴にするにしても、もう少しまともな理由を書いてくると思っていたのだが…。政治的だとか言う以前に、検事の能力的な面でこれはないだろう、というのが実感だ。これがあの東京地検かと思うと、涙を禁じ得ない。
なお、この不起訴決定とその後の見通しについては、いずれ、このブログでお知らせする。