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【転載記事】関生支部・湯川裕司委員長に完全無罪判決!―懲役10年の求刑を打ち破る

2025-02-27 21:37:28 | その他社会・時事

レイバーネット日本からの転載です。

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2月26日 京都3事件 関生支部・湯川裕司委員長に完全無罪判決!―懲役10年の求刑を打ち破る/愛知連帯ユニオン

この日、京都地裁には、ベストライナー・近畿生コン・加茂生コンの京都3事件の判決があり、全国の支援300名、韓国オプティカルハイテクの仲間が駆けつけて早朝より集会を行いました。経営側(大阪生コン広域協組/写真下)も250名が傍聴抽選に並びました。10時に開廷した法廷では、懲役10年の求刑を受けていた湯川裕司委員長に3事件すべてに無罪の判決があり、2時間に渡って判決が読み上げられました。

ベストライナー事件は、2014年からの生コン輸送会社の解散争議で、労働組合が経営者団体である京都生コン協同組合に1億5000万円の解決金を支払わせたことが恐喝とされた事件です。


近畿生コン事件は、近畿生コンの廃業に伴い、協同組合が労働組合に6000万円の清算金を支払ったことが恐喝とされた事件です。
加茂生コン事件は、(1)就労証明書の発行、あるいは(2)廃業に当たってプラントの解体とミキサー車の引き渡しを求めたことの共謀が問われた事件です。
いずれも元々、犯罪等とされる筋合いのない「事件」でした。

ストライキ通告は恐喝には当たらない

判決は、生コン業界では過当競争の抑制が必要とされ、通産省も共販を奨励していて、京都協同組合でもアウト業者による廉売対策が課題であったという背景を認定、他方、関生支部のストライキは、時に就労してない者も動員し、車両の前に立ちはだかる等して出荷を止めるようなこともあったが、事業者側が出荷を自粛する、あるいはアウト対策としてコンプライアンス活動を行う等というものでもあったと認定しました。

そして、京都3事件以前の10年間は直接出荷を止めるようなストライキがない等、生コンの価格維持に共同して取り組んでいた京都協組と関生支部の具体的関係に踏まえ、検察の「関生支部が京都協組を畏怖させ、思いのままに支配していた」という主張を退けて、恐喝行為を認めませんでした。

「争議行為が生産の一定の阻害を想定している」ことからして、労働問題の解決を目的にした関生支部のベストライナー事件におけるストライキの通告を「害悪の告知」による脅迫とすることはできないとしました。また、京都協組側が争議の金銭解決を提案し、関生支部側がそれに加えて7人の組合員の雇用保障を求めたという組合側の主張を信用できるとしました。

近畿生コン事件においては、京都協組内の人事交替で労働組合と協調路線に転換しており、アウト業者に転売されないよう労組がプラントを占拠した費用を京都協組が負担したことに恐喝は存在しないと認定しました。

加茂生コン事件では現場の概要の認識はあっても、現場での詳細なやり取りにまで被告たちが関与したとは言えず、あるいは、プラントの解体要求は労組以上に協組の利益となるものであり、協組の独自の利害から出た言動と考えられるとしました。

15時から弁護士会館で湯川委員長と5人の弁護士による報告集会

報告集会には100名の支援が参加、湯川委員長からは支援へのお礼が述べられ、「弾圧以降は最悪の事態を想定した組織運営をしてきたが、今日は裁判官の顔が穏やかで、もしや、無罪かと解った。2019年に当時大津事件で勾留されていたが、京都事件で京都に移送され、その後、3回逮捕された。それから6年、労働法学者先生の証言が採用され、私たちの産別運動が労働組合活動として認められたのが嬉しい。権力と一体化した使用者側には運動で返していく。今日は仲間と労をねぎらいながら飯を食べるのが楽しみです」と喜びを語りました。その後、事件を担当した5人の弁護士から判決の解説があり、保釈請求の準備をしたこと等のエピソードも語られました。

闘いが報われた日

2018年以来、81名の組合員が逮捕され、湯川委員長(写真左)は644日も勾留された「戦後最大の刑事弾圧」(労働法学者声明)。その中でも最後に最も重い罪に問われた京都事件で無罪判決が出されたことは、関生弾圧が不当弾圧であったことを白日の下に明らかにしました。

関生支部は京都事件について、京都、名古屋、東京、沖縄などでシンポジウムを開催、大手メディアが沈黙する中、良心的なジャーナリストたちの力を借りつつ地道な発信を続けて来ました。これからも困難な闘いの日々が続きますが、この日は大勝利の1日となりました。全国の支援の皆さん、本当にありがとうございました。

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恐喝罪など問われた関西生コン幹部ら2人に無罪判決 京都地裁(NHK京都)

関西の生コンクリート業界の労働組合の幹部ら2人が、京都府内の生コンクリート製造販売会社で作る協同組合の理事らを恐喝し1億5000万円を支払わせたなどとされた事件の裁判で、京都地方裁判所は2人に無罪の判決を言い渡しました。

無罪が言い渡されたのは、関西の生コンクリート業界の労働組合、「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部」の武健一元執行委員長(83)と湯川裕司執行委員長(52)です。

2人は、2013年から2014年にかけて、生コンクリートの輸送会社の倒産をめぐり、製造販売会社で作る協同組合の理事らに対し、組合員の退職金などを名目に解決金の支払いを要求し、出荷を妨害するなどして1億5000万円を支払わせたなどとして、恐喝などの罪に問われていました。

26日の判決で、京都地方裁判所の川上宏裁判長は、「ストライキをはじめとする争議行為はその性質上、労働組合が使用者に一定の圧力をかけ主張を貫徹することを目的とする行為で、業務の正常な運営を阻害することはもともと当然に予定されているものだ」と指摘したうえで、「要求行為が脅迫に該当するとはいえず、犯罪の証明がない」などとして、無罪を言い渡しました。

判決について、京都地方検察庁の石井壮治次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントしています。

 
 
 

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