地震に対抗する考え方として、すでにご存じの方もおられると思いますが、
木造住宅のつくり方として、「耐震」「制震」「免震」は検討されることを
おススメします。手書きで恐縮ですが、イメージは図を参照ください(笑)。
いま、建てられているお家のほとんどは、「耐震構造」のおうちと思います。
耐震構造とは、斜めにつけられた「筋違(すじかい)」によって、地震の力
(横の力)に耐えるイメージです。
頬杖をついたときに、頭を支えている腕が筋違と考えていただけるとわかり
やすいかと思います。
筋違のかわりに合板を使用している耐震構造もあります。
柱梁土台の外側に合板という板をビスで留めることにより、横の力に耐える
ことになります。合板を柱や梁、土台に留めるビスのせんだん力(合板と柱
をずらそうとしたときに、ビスが耐える力)で耐えるイメージです。
制震構造は、耐震構造に、横の力を吸収するばねのような装置を付加する
とイメージされるとわかりやすいかと思います。
このばねのような装置は、車でいうところの凸凹道を走ったときに車が
揺れないように、揺れを吸収するショックアブソーバーのようなものと考え
てよいでしょう。
制震ダンパーにはオイルダンパー、金物のばねのようなもの、金物で吸収する
もの、などいろいろなものがございます。
免震構造は、野球のボールのような球状のものの上に建物自体が乗っている
とイメージされるとよろしいかと思います。
地面が揺れても家自体はボールの上に乗っているので、ほとんど揺れを感じ
ないというイメージです。
では、どの構造がいいのでしょう?
それぞれメリット・デメリットがあります。
耐震構造は、東日本大震災のような、想定以上の揺れに対して、筋違が折れ
てしまったり、梁と柱と筋違の接合部が破断して(壊れて)しまったり、熊
本地震のように2度大きな揺れが起こったことにより、合板と柱を留めてい
るビスが緩んでしまったり、という事例が見られました。
制震構造は、耐震構造の揺れを軽減する装置を付加するものですが、新築で
あれば、十数万円から数十万円くらいの追加(制震ダンパーの種類によりま
す)で設置が可能ですが、リフォームの場合は壁を取り除いたうえで設置し
なければなりません。
免震構造は、給水・排水、ガス管などが地震の揺れの際に破断しないように
フレキシブルにしておかないと地震時に破断してしまい、給水、排水が漏水
してしまう、などの事例もありました。
免震構造は費用が高めになることもデメリットの一つでしょう。
地震に対しては、免震構造で建てられ、給排水などもきちんと考えらたお家
が安心と思いますが、費用が高いことがネックです。
また我々のように化学建材を使用しない業者からしますと、集成材を使用し
なければならなかったり、鉄骨で下地を組まなければならないなど、ハード
ルが高くなります。
ですので、私がおススメするのは、次回、お話ししたいと考えておりますが、
建物の形、耐震壁のバランスをきちんと考えた上で、制震ダンパーをとりつ
ける、ことをお勧めしております。
費用も新築であれば、私がおススメする金属だけのダンパーで十数万円の追
加費用で可能です。金属ダンパーを使うことによりオイルダンパーのように
経年劣化への懸念もありません。
しかしバランスを考えた耐震+制震ダンパーでも、注意が必要です。
揺れが軽減されるとはいえ、家自体は揺れますので、家具の倒壊などには
注意が必要です。
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昨晩、お湯を沸かして麦茶をつくり、ひと晩冷まそうと、コンロの上に
置きっぱなしにしていたヤカンを、今朝、寝ぼけまなこで、また火にかけて
しまいました。せっかく冷ましたのに、また熱々の麦茶になってしまいまし
た。
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