翠さんがエディの所から帰って数日以内のことだったかもしれません
ある日、彼女が一人で部屋にいると、突然何かの霊が家のそばまで飛んで来たのを感じました
そして、人の頭くらいの丸い気の玉が、部屋に飛び込んで来たのです
それは、薄黒い煙の玉のようで輪郭がもやもやしていましたが、前面が人の顔になっていました
エディだ!
翠さんは蒼白になりました
エディは彼女に会いたいあまり、幽体離脱をして球状に変形し、遠い彼女の家を探し当てたのです
彼は家の中をあちこち素早く飛び回りながら彼女の姿を求め、小部屋にいた彼女を見つけてしまった
彼は翠さんを見ると、びっくりしたように悲しみに満ちた目をいっぱいに見開き、口を縦に開け、彼女のそばをジグザグにふらふらと飛びながら、
(おおおお…)と苦悩のうめき声をあげた
翠さんは畳にぺたりと座り込み、うつむいて両手で顔を隠した
(お願い、どうか帰って! お願い…)
彼女は何度も頼み、心ですすり泣いた
彼の想いに応えることができないからだ
和解をしたので、翠さんは彼を友達のように思っていたが、それだけだ
彼を苦しませることが申し訳なくてならなかった
…まもなく空から見ておられたのか、イエス様の霊 (ここではイエス様は、人間に生まれるより前の原初の昔から天界で存在しておられ、別の名前を持っておられ、顔は異なる という設定
ふだんは16才の天使のような白い衣姿で、目には事情により白い仮面を付け、羽根はなし
態度は20才位) が降りてこられ、
「いいかげんにせんか、」
とおっしゃって、翠さんの前の床で両ひざをついて人の姿に戻りかけていたエディのえりがみをつかまれた
エディは驚いたような泣き顔で取り乱し、何かうめいたが、すぐさまイエス様に強引に引っぱり上げられ、空へ連れて行かれて共に帰らされた
翠さんは安堵したが、まだ辛くてうつむいて座っており、少ししてからやっと立ち上がった
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