人事の業務までがついに国外流出の流れになってきているみたいですね。
「NEC、NEC中国の天津オフィスに定型的な人事サービス業務を移管」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100713-00000002-bcn-sci
NEC(遠藤信博社長)は、7月から、給与計算や出張旅費精算などの人事サービス業務のうち、NEC中国の天津オフィスに定型的な処理作業を移管する取り組みを開始した。
まずは、NEC本体の勤務実績データや出張精算書のチェックなどの定型業務から移管し始める方針のようなんですが、
その目的は、海外に移管したほうが人件費やフロア費用が安価なので、コスト削減になるから。
中国に移管することで、日本の半分程度となると想定されているようですね。
ついに、人事の仕事にまでこの手の流れが来てしまいましたか。。。
というのが、本音でした。
こうして、国外に業務自体が流出していく流れというのも、自分の仕事に関連していることもあり、怖い気がしますが、これもまた宿命なのでしょうか。
今後はNEC本体だけではなく、グループ会社の人事業務にも対象企業を拡大するようですし、移管業務も拡大していくのだそうです。
そのためには、記事にもありましたけど「業務のシンプル化・標準化」が課題。
そもそも給与の仕組み自体がかなり複雑、かつ会社ごとにバラバラというのが、
日本ではよく見かける光景なので、話は容易ではないんだと思いますが、
こうした給与の仕組み自体の「シンプル化・標準化」というのも、
同時進行で進んでいく流れなのかもしれませんね。
一方で、国外に流出される前に、国としてもっと人事給与周りの仕事のシンプル化は検討できないものなんでしょうか。
例えば社会保険(健康保険や厚生年金の保険料)で言えば、6月の給与の処理が終わってから7月にかけて、定時改定(算定)という手続きを毎年やらないといけないですし、
給与が変更になるたびに随時改定(月変)という手続きも必要だったりするんですよね。
実に面倒ですし、わかりにくい処理だと思います。
社会保険労務士の資格保有者としてはあまり言いたくないのもあるんですが、
こういう手続きをシンプルにするだけで、それなりのコスト削減になり、
わざわざ外国に移管しなくても・・・という話もあるんだと思うんです。
税金と同じで、所得に応じて毎月定率の保険料を収めるような仕組みにしたら良いんですよ。
さらに、税金と年金を納める窓口も一本化(歳入庁の話は???)できれば、
お役所のコスト削減にもなるわけですしね。
シンプルになって、さらに外国へ移管しやすくなるという話かもしれませんが(苦笑)。
人事にも「効率化」の声が強くなってきそうです。
そのために、国もぜひ、一緒に新しいやり方を考えましょうよ。
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