考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

荒ぶるをつかめ! 早稲田ラグビー主将たちの苦闘

2010-12-18 22:35:24 | 

明日からラグビーの大学選手権が始まる。

第47回全国大学ラグビーフットボール選手権大会毎年、毎年、この時期に行われるラグビーの大学日本一を争うトーナメントだ。関東対抗戦、関東リーグ戦、関西リーグ戦など、全国で出場を勝ち取った16校が来年1月9日の決勝で勝利することを目指しての勝負。

応援する早稲田大学は、明日の大阪体育大学との対戦から大学日本一に向けての試合が始まる。

 

早稲田大学ラグビー部には、日本一となったときだけ、そしてその時の最上級生である4年生だけが歌うことができる、

『荒ぶる』

という歌がある。 

その『荒ぶる』を賭けた戦いとも言える、真冬の熱い勝負の結果、ある代は破れ、ある代は奪う。
・・・栄光や挫折、歓喜や悲涙・・・
そんな、その年ごとの勝負をふりかえる1冊、
2001年から2008年までの8人の主将へのインタビューを中心とした、それぞれの年のそれぞれの苦闘を描いた1冊、

林健太郎著『荒ぶるをつかめ! 早稲田ラグビー主将たちの苦闘』

を読んだ。

毎年、毎年、同じ早稲田大学ラグビー部としての勝負があるが、メンバーは少しずつ異なり、重なる。
学生スポーツであるが故の宿命、4年生が去り、残る者は学年の階段を一つ上がり、また1年生が加入する、そんな1年限定のチームが、同じ『荒ぶる』という目標に向かって勝負に挑む。

良くも悪くも、その中心にはやっぱり主将がいる。

屈辱、挑戦、挫折、抵抗、伝説、憂鬱、破壊、苦悩・・・

チームは、いろいろ。主将も、いろいろ。
そして当然のことながら、結果も、いろいろ。

でも、そこにボクらは「ワセダ」を感じる。
勝っても負けても、その闘い方に満足しても物足りなくても・・・
そんな「ワセダ」の一端を伝えてくれる一冊です。

それを端的に表現していたと思ったのが、2002年の主将、山下大悟(現NTTコミュニケーションズ)のこの言葉、

ワセダのラグビーには日本人らしさがすごくあると思う。ギリギリの戦い、決戦の瞬間はやっぱり誰もが怖い。それを克服し、超越するために体が勝手に動くまで鍛える。その心構えを普段からしていく。その精神性の部分に、今でも多くの方に共鳴していただいて、見ていただいているのかな、と思うんです。
(P73)

毎年違うチームのはずだが、毎年同じワセダの勝負・・・

ワセダ決戦の舞台へ
http://www.wasedarugby.com/topics_detail/id=2517

今シーズンは、どんな結末が待っているのだろうか。

 

荒ぶるをつかめ! 早稲田ラグビー主将たちの苦闘
林 健太郎
講談社

<目次>
     プロローグ
第1章 左京泰明の屈辱
第2章 山下大悟の挑戦
第3章 大田尾竜彦の挫折
第4章 諸岡省吾の抵抗
第5章 佐々木隆道の伝説
第6章 東条雄介の憂鬱
第7章 権丈太郎の破壊
第8章 豊田将万の苦悩
     エピローグ

 


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