北海道言友会 公式ブログ

吃音者(どもる人)でつくるセルフ・ヘルプ・グループ 北海道言友会

祭りの夜に~マンデーナイト吃音カフェ・6月15日の報告

2015-06-15 21:04:02 | 活動報告
 静かな夜です。たぶんよさこいソーラン祭りが終わり、北海道神宮の例大祭が行われているせいでしょうか。札幌駅周辺は静かです。
  「吃音は小学校に上がるころには大半が治る。だから吃音のことは気にせず、触れないでいたらいい。」
 Facebookで吃音ドクターの菊池良和さんがそういう事例があったことを書いていらっしゃいました。「ああ100年前の常識を今でも繰り返している人がいるのか!」と、内心に怒りの思いが沸き起こるのを味わいました。
 既に何回も話したことですが・・・私の親は私が小学生になってから(だと思うのですが)始まった吃音の相談に、何か所か私を連れて行きました。しかし吃って困っている私には一言も言わずに連れて行かれていました。自分では『僕は言葉が出てこないんだ。それも話さなきゃならない時に限ってそうだんだ!!』ということを誰にも話すことが出来ないままでいました。
 本当にそのことを話すことが出来たのは40歳になって、言友会に参加するようになってからです。たった22年前のことです。もし吃音が始まったその時から吃音について親やことばの教室の先生と正面から話してきたらどうだったろうなあと思うことがあります。
 こういう個人の経験からだけではなく、たくさんの吃音仲間の話を聴いて私が提唱しているのは「タブーなく、吃音について話しましょう」ということです。話して聴いてもらえるだけで楽になると言う人もいます。話して、仲間からのアドバイスが必要な方もいるでしょう。トレーニングが必要な方もいると思います。ある人は話し方のトレーニングだけ、ある人は合わせて心理的なケアが必要かもしれません。吃音はもう耳鼻科医や言語聴覚士が一人で全てを負う時代ではないのかもしれません。吃音に関する近接領域の様々な方々とのコラボレーションが必要なのかもしれません。
 耳鼻科医、リハビリテーション科の医師、言語聴覚士、小児科医、精神科医(小児精神科医も含んで)、臨床心理士、LD教育士、脳研究をしている人、福祉分野の人、勿論ことばの教室や通常学級の教師も。そんな人たちのネットワークを北海道に構築したいなあ。祭りの夜にそんなことを思いながら、今夜のマンデーナイト吃音カフェを閉店いたします。

 次回のマンデーナイト吃音カフェは6月22日(月)の午後7時~9時です。どうぞ、おいでください。(とど)
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「中高生のための吃音講座」でオリエンテーションをしました。~6月13日(土)の報告

2015-06-15 19:46:22 | 活動報告

 札幌の街は北海道神宮際とよさこいソーラン祭りの真最中。土曜日の午後に集まったのは3人の中高生と2人の保護者。そしてスタッフが2人。あ、こんなに人が集まった中高生会は久しぶりです。
 さて、今回はこれから続く中高生会の内容についてのオリエンテーションにさせていただきました。話された内容も簡単にお伝えします。そして実際に色々な話し方の練習も少しだけしました。最後にはなんとコントを作ってくる宿題も出たのです。
 今までの、吃音自分と吃音との関係
  ・幼稚園の頃から話し方は違うと思っていた。今まで嫌なことはあったけど、思い出したくない。
  ・ことばの教室に通っていたが、4年生のころに自覚をした。劇のセリフがうまく出なくて変だなあと思ったことから。
  ・幼稚園の時友達と喋っていたら、友達からなんか喋り方が変だと言われた。それまではあまりわからなかった。
 これからの講座に期待すること
  ・これから大学受験を考えなければならない。それから吃音がありながら働くってどんな感じか知りたい。
  ・小さい頃から吃音のために言いたいことを相手に思うように話せなかった。少しでも伝えられるようになりたい。
  ・緊張したらなかなか話せなくなる。そういう時にあんまり吃らないで喋るにはどうしたらいいか知りたい。

  吃音を完全に消すことは難しいかも知れません。でも自分の言いたいことを最後まで相手に伝えたい。これは、吃音のある人なら誰でもが求めていることだろうと思います。それが、話し方をきれいにすることにばかり着目するととても難しくなると思います。私達は吃音を隠すことはできないというところからスタートして、自分が本当にいいたいことをどのように伝えようかということを仲間として一緒に学び合いたいと思います。
  中高生のための吃音講座の正式スタートは7月11日(土)午後3時からになります。

今回は確認させて頂いた内容は次の通りです。
○中高生のための吃音講座~その目的は?
  中学生以上の吃音のある人には、なかなか吃音の指導を受けられる場がありません。
 この講座は、北海道言友会が提供する、中高生が互いに助け合う場です。参加して、友達を作って、吃音で困っていたり、うまく行かない事を一緒に相談しあう場です。言友会からは、吃音の先輩として今まで学んで来た事、アイディアを提供します。そして一緒に歩んで行きたいと思っています。毎回吃音の先輩をゲストにお招きして15分程度のお話を伺うことになりました。
○日 時 毎月(10月を除く)第2土曜日の午後3時~5時
○会 場 基本的に札幌エルプラザシミ活動サポートセンターを予定
○参加費 無料ですが100円程度の資料代を頂きます。
○内 容 講座は毎回のテーマを決めています。そして特別テーマに関連したゲストをお招きしたいと思っています。
1回目 7月11日(土) 吃音に関する基礎知識
      +7月の特別テーマ「進路・職業と吃音」
2回目 8月 8日(土) 滑らかに話すことを中心にしたトレーニング
     +8月の特別テーマ「人付き合いと吃音」
 * 8月16日(日) 吃音勉強会 朝から夕方まで、1日中吃音を語りあう会を計画しています。詳細は後日。
  *9月には吃音交流キャンプを計画しています。9月第1か第2土・日に全道吃音交流キャンプを計画しています。昨年のテーマは「レッツ・キッツ・コント」でした。今年もどうぞご期待下さい。
3回目 9月12日(土) でこぼこした話し方のままでも伝わる技術
     +9月の特別テーマ「パブリックスピーチと吃音」
*10月はお休みです。
4回目 11月14日(土) 挨拶と面接のトレーニング
     +11月の特別テーマ「自分をアピールするアイテムとしての吃音」
5回目 12月12日(土) 吃音の総合トレーニング
     +12月の特別テーマ「家族の中の吃音」
6回目  1月 9日(土) 補講
     今までの中でもうちょっとトレーニングしたいことや聴きたいことを学び合
    おうと思います。
  ** 日程に関しては変更になる事があります。その都度本人への直接の連絡と、ブログなどでお知らせいたします。

○申し込みとルールについて
  ひとまとまりの講座として受講申し込みをしてください。資料代もその時で結構です。
  対象の中心は中学生、高校生。希望があれば小学校高学年や大学生でもOKです。
休む場合には連絡をください。その時に資料は後日お渡しします。
 *毎回の講座の雰囲気をブログでお知らせいたしますが、プライバシーには十分配慮いたします。
*受講票を7月11日にお渡しします。当日参加できない方には郵送したいと思います。
◎お願い
  中高生のための吃音講座は北海道言友会の活動の一つです。この活動を支えるために、北海道言友会の会員になって下さるとありがたいです。これは講座に参加するための条件ではありません。会費は一家族年額3,000円です。
◎ 申し込み、問い合わせなどの連絡は次のところへ。
① ??? spgenyust☆gmail.com
② とど  Takayuki.minami.Sapporo.shalom7017☆y8.dion.ne.jp
 (☆は@に、大文字は小文字に変えてください) (とど)


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