１月２５日のマンデーナイト吃音カフェのご報告 ～自分が言いたいことをどうして言えない～

　先週のマンデーナイト吃音カフェのお客様はお一人でした。
病気のこと、日常のことをいろいろ話した後の一言「自分が言いたいことをどうして言えないんだろう」。
　これは吃音のある人にとっては根源的な悩みの一つではないでしょうか。誰しもが味わったことがある、あるいは今も味わい続けている気持ちかも知れません。もしかしたら人によっては一生続く気持ちかもしれない。その悩みをちゃんと理解してくれるのは誰かと思う人がいるかもしれません。或いは、このような「伝えたいことがあっても十分に伝えられない」フラストレーションは誰にも理解してもらえないと感じているかもしれません。
　どうぞ、私達の悩みを共有して下さい。特に吃音のあるお子さんをお持ちのご両親、兄弟姉妹のみなさん、それから幼稚園・保育所、教育機関の皆さんには特にお願いしたいです。ご自分の基準ではなく、悩んでいる人と同じレベルで共感してくださいませんか。実は吃音のある多くの人たちが自分の今のままで満足していたり、しょうがないと諦めているわけではないと思います。自分のことを伝えたい、身近な人と少しでも人とわかり合いたいと思っているはずです。でも、ことばを流暢に話せないということが私達の心を凍らせることがあるのです。
　「頑張っている吃音のある人もいるじゃありませんか」と言われることもあります。それは素晴らしいことです。どうぞ、そのような方々の話し相手になって下さい。同時に、小さい頃から心無いことばを浴びせられ続けている吃音のある人もいるということを否定しないで頂きたいのです。それはその人の弱さでしょと片づけないで頂きたいのです。励まされる前に共感が必要な人も多くいるのだと思ってください。もしかしたら、ご自分は大丈夫だと思っていらっしゃるあなたにも耳を傾けて下さる人が必要なのではありませんか？マンデーナイト吃音カフェはそういう方々のための場です。