『ぶらり橋めぐり』その87。石神井川沿いの橋を巡る。松橋を渡り、川の南岸に行くが、少し戻ったところに『みどりのつりばし』という矢印を発見。
よく見ると右手奥に吊り橋が見える。少し行くと『音無さくら緑地』という名が付いていて、石神井川の旧川跡を公園としたものらしい。吊り橋の下には水は流れておらず、少し行くと今度は細い水流。
さらに小さな石橋が架けられていて『さくら橋』とちゃんと名前も付けられている。周囲は紫陽花が見頃で、周回道となり、石神井川南岸に戻る。
次の橋が『紅葉(もみじ)橋』、橋の親柱や側面にはもみじがあしらわれている。この辺りから振り返ると緑が深く、美しい。
先に行くと急に川の左岸が大きくえぐれている。かなり、変わったロケーションであるが、説明板には『松橋弁財天洞窟跡』と書かれていて、江戸時代にはこの辺りに松橋弁財天を祀る洞窟や弁天の滝もあり、行楽地として栄えたとの記述がある。
ただ、残念ながら滝は明治時代には枯れ、弁財天を祀った岩屋も昭和50年の護岸工事の際に壊されてしまった。今は抉られたところに水が溜まり、ハスがあるくらいである。昔は格好の避暑地であったであろうと想像してみた。
階段を降りて蓮池と化した水たまりを回り、反対側の階段を上る。流石に溜まった水は少し臭うが、耐えられないほどではない。
次の橋が『滝野川橋』、袂には滝野川もみじ小学校のピンクの校舎があり、周りの緑に良く映えている。
『観音橋』が見えてくるがその真ん中でご婦人たちがポーズをつけるように談笑していた。橋は観音だけに光背の模様が側面に浮き出すように作られている。
音無くぬぎ緑地という公園の横に『谷津橋』、橋の名前が真ん中あたりについた橋は初めてである。少し先にはJR埼京線の陸橋が見え、王子駅から1570m。今回はこの辺りで引き返すことにしたい。
都会の住宅地の中を流れる川にしては見所も多く、散歩も楽しい川、次は板橋あたりから下流に向かい歩くことにしたい。