セミの声はどことなく違っていた。リエゾンするように鳴いている。まるでフランス語・・・夏への扉を開けると、そこはラベンダー香るプロバンスだった。
パパとママがまだ楽しく暮らしていた3年前のアルルの家に戻っていたのだ。
夏草の匂いとおだやかな風、セミが鳴く糸杉の木。あの頃はまだ幸福な時間がゆっくりと流れていた。
たたみ人間の私でもプロバンスでは自由に暮らせた。なぜならフランスにたたみは無いから。
でもアンチョビってあだ名が付いてしまった。
どうやら「たたみいわし」と「アンチョビ=かたくちいわし」を話のオチにしようとして失敗したようだ。
パパとママがまだ楽しく暮らしていた3年前のアルルの家に戻っていたのだ。
夏草の匂いとおだやかな風、セミが鳴く糸杉の木。あの頃はまだ幸福な時間がゆっくりと流れていた。
たたみ人間の私でもプロバンスでは自由に暮らせた。なぜならフランスにたたみは無いから。
でもアンチョビってあだ名が付いてしまった。
どうやら「たたみいわし」と「アンチョビ=かたくちいわし」を話のオチにしようとして失敗したようだ。