八田二郎クロニクル8 高度成長時代

自分たちに都合の良い神をでっちあげ、カッパたちは浮かれていた。

「サクランボも採れないサクラなど切り倒してしまえ、樹のかわりにスカイツリーを建てるっちゃ」

「キュウリだけ作ってあとの食料は全部輸入でええがな」

「下請け作業は安い外国にまかせればええやん」

「高速道路と工場とビルと安くて永遠のエネルギーの原発を造るずら」

「カッパ1号ロケットを打ち上げるっぺ」

「工業排水はこの湖に垂れ流せばいい、オラたちの神様がなんとかしてくれるだんべ」

「靖国参拝して何で文句言われるっすか」

イラストの質も低下していた
早く仕上げないといけないし、これからはハイビジョンフォーマットにしないと使えないし
「あまちゃん」総集編見た後では作品作る意欲が出るどころか
才能のある人には勝てない自覚が明確になってやる気無くなるし
なにしろ、沖縄もけっこう寒いし、絵を描くのはめんどくさいし、パソコンも遅い
来年からの収入は大丈夫なのか
健康保険払う余裕はあるのか
宮藤官九郎とフェイスブックで友達になれるのか

カッパ暦2013年も終わろうとしている暦の上ではディセンバーであった