(鈴木啓示篇はこちら)
2004年当時、合併だ1リーグ制だとかまびすしいプロ野球界だが、やっとこさナベツネと近鉄の社長への批判が高まっている。どう考えても経営センスのないロートルたちが、単なるタニマチ気分で球団をもてあそんでいる結果がこの騒ぎだ。新規加盟には30億円が必要、なーんて独占禁止法に抵触することがみえみえの手段で新しい血の導入を阻んでいることこそ、この業界の停滞の原因なのがわからんかなあ。
野球そのものだけでなく、このような問題についても解説者たちがきちんと発言することが必要なはずなのに、どうやらそれは見込めない。だって彼らは「またユニフォームを着る」ことを第一義に考えているわけで、球団の怒りをかうようなことを口にするわけが……。
今回は、状況を考えれば二度とユニフォームを着ることなどかなわないはずなのに、本人はきっと色気ムンムンな旦那を評定しよう。
・野村克也
名選手にして名監督。しかし名解説者かというと疑問も残る。昔行われていた野村スコープ(野村アイだっけか)に批判が集中していたからだ。彼が予想する次のコースと球種がテレビ画面上でピコピコ光っていたあれね。「野球の楽しみと偶然性を根底からくつがえす愚劣な存在」とか。でもわたしは意外に好きだった。人格的には最低の人間である(でしょ?)野村が、どんな選手にもとりあえず文句をつける姿勢は、采配が混迷の極にある、同じ小言幸兵衛である堀内と違ってちゃんと“芸”になっていたからだ。
サッチー騒動がこの人にとどめをさしていないのは、この芸によるところもあるんだろう。今から思えば、このジジイのどこが月見草だったんだか。
75点。次回は広岡達朗篇です。
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