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星田オステオパシー

「テセウスの船」を読み終えた(ネタバレあり)

お客さんから

「テセウスの船、面白いから読んでみぃ。全10巻で完結してるし」

との推薦をもらって、たまたま古巣の漫画喫茶のバイト仲間からヘルプの要請があったので、労働のついでにバイト終わりで一気に全巻読み終えました。

えーと・・

いやあんまり面白くないんだけど・・(個人の感想です)。

ギリギリタブーに近い事を扱ってる(小学生の大量虐殺など)って事で、心がザワつくってのを興奮と勘違いしてもてはやしてるんじゃないだろうか?と推測(あくまで個人の感想です)。例えば、まどかマギカや進撃の巨人、テラフォーマーズなんかも、ただ「過激な描写がある」ってだけの印象しか僕は持たなかったのですが(あくまで個人の感想です)、それに近いのでは?と。

どこがどうとか細かいことは出来ないし、的外れになりそうなんでしませんけど(作品の凄さってのは言葉で表現とか出来るものでは無いんじゃないか!?と逃げを打つ)、ちょっとどうなんだ?と思うところが2つ、いや3つ。

1つは過去にタイムスリップする説明がゼロ。1度だけじゃなくて2度も過去に戻って、しかも1度目は都合よく現代に戻ってきてたりして。2度目は加藤君も巻き込まれて二人で過去に戻るて・・

2つ目。ラストの展開。タイムスリップものは過去改変からのパラドックスをどう処理するか?ってのが腕の見せ所というか、今更タイムスリップものを青年誌でやろうって言うんだから、これは期待するでしょ。それを、若き日のお父さんの身代わりになって死ぬ!とか。作者にとってなんて都合の良い展開なんだ。そこをなんとかしてよ・・

3つ目、というか上の2つも含まれるんだけど展開がご都合主義過ぎる・・たまたま子供の頃の姉が雪に生き埋めになった場面に出くわすようにタイムスリップしてすぐに迷い込むとか、身元も明らかじゃないのに代理教員として採用されるとか、捨てた未来の記事調査ノートをたまたま犯人の加藤(子供)が拾ってしまうとか・・

こんな作為だらけの物語を読んでてハラハラなんてしないでしょ。途中のミスリードもひどい。明らかに騙すために描かれた場面を後から実は違う解釈が出来て・・とか、そんなんミステリーでもなんでもあるかいな。全く同じ表現だったのに後で読み返してみたら、間違った受け取り方だったのか!ってのが醍醐味なのに。

まぁ、そういうわけで、オススメしてくれた方に報告する事が出来ずにいたのですが、昨日施術の予約をいただいたので出向いた時に。

「すいません、全巻読んだんですけど・・全然面白くなかったです」

と、正直に伝えたのだ。そしたら

「あ、読んだんや〜 面白かった?ワタシ、LINE漫画の無料で読める巻までしか読んでないから」

なぬーっ! もう完結してるでとか、面白いでとか、絶対に全部読んでると思うじゃないか。

「え?おもんなかった?ほんだらもう読まへんからオチ教えて」

と、まあ、こんな予測不能の展開でした。

☆振り返り:他人にオススメするときは気をつけよう


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