細越麟太郎 MOVIE DIARY

最新の映画情報や批評を掲載します。

●『ノー カントリー』予想通りのアカデミー賞制覇。

2008年02月26日 | Weblog
●2月25日(月)13-38 六本木<アスミックエース試写室>
『第80回アカデミー賞授賞式』

キネマ旬報で予想した手前、かなりオスカー勝敗の行方は気になったものの、それも時の運。
予定通り六本木のアスミックエース試写室で、ハル・ベリーの主演『悲しみが乾くまで』の試写を見ようとして、座席は確保したのだが、ロビーでは、アカデミー授賞式の中継中。
数人の熱心な社員たちの拍手と歓声で、どうしてもオスカーの行方が気になってしまう。
とくに、予想のケイト・ブランシェットがダブル・ノミネートを逃がしていたので、これでコーエン兄弟の関係が外れると、わたしとしては情けない。専門家としての立場も危ない。
29日には「キネマ旬報」のアカデミー賞結果座談会に出なければならない。弁解の口実も必要だ。
そこで試写はキャンセル。テレビ中継を見ることにした。
「おや、試写は見ないの?」と竹内部長。
「すみません、試写はまた次回に見ますが、こちらの方が気になって」という次第。
そして助演男優賞、脚色賞、監督賞、作品賞は、予想していた『ノー カントリー』が受賞。
拍手、喝采。
これで予想家としての面目は維持できたようで一安心。一月に試写を見た直後に、この受賞は確信していたが、試写室帰りの若い3人の女性が「こんな下らない作品を面白がる奴の気が知れないね。まだファーレル兄弟の作品の方がおもしろいね」と言っていた時の、あの心の怒りが、これで解消した。
「ざまあみろ、あんた達には、まだ映画の価値が分からねえんだよ。映画の仕事をやめな!!!」と言いたい。
そして、ジョエル&イーサンのコーエン兄弟におめでとう。

●『ノー カントリー』は3月に、日比谷シャンテシネでロードショウ。必見の名作だ。