細越麟太郎 MOVIE DIARY

最新の映画情報や批評を掲載します。

●『ジュノ』は16歳の肝っ玉かあさんだ。

2008年03月20日 | Weblog
●3月19日(水)13-00 六本木<FOX試写室>
M-034 『ジュノ』JUNO (2007) fox-seachlight 米
監督/ジェイソン・ライトマン 主演/エレン・ペイジ ★★★★☆
今年のアカデミー作品賞など4部門にノミネートされた作品だから、さぞやしっかりと社会派の確かな目を持った作品かと思いきや、これは懐かしきオールド・ムービーのファンタジーのようだ。
16歳の学生ジュノが、遊び半分でやってしまったセックスで妊娠。
普通なら退学、家庭破壊、家出、堕胎など、マイナス・イメージに発想がダウンするのだが、この「ジュノ」は全くの天真爛漫プラス思考。
子供は予定通り出産して、里子に預けて、学業にも邁進。友人たちも拍手喝采。医療経費は里親負担。
家族も全面協力。すべてはハッピー・エンドに向かって快走する。
アカデミー・オリジナル脚本賞を授賞しただけあって、ディアブロ・コーディのシナリオは圧倒的に明るくパワフル。
よけいな心配ばかりする我々を一蹴する展開は、お見事だ。
現実は、こんなにスムーズにはいかない難問題を、こともなげに笑い飛ばすセンスには脱帽する。
そして肝っ玉ティーンを好演したエレンにも拍手だ。

●6月、日比谷シャンテシネなどでロードショウ