細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『消えたフェルメールを探して』絵画探偵の捜査を追う。

2008年07月23日 | Weblog
●7月22日(火)13-00 京橋<映画美学校第一試写室>
M-080 『消えたフェルメールを探して』Stolen (2005)米
監督/レベッカ・ドレイファス 主演/ハロルド・スミス ★★★☆
1990年にボストンのガードナー美術館から十数点の絵画が盗まれた。
手薄な警備を欺いて、警官を偽装した強奪事件だった。その中にはフェルメールの「合奏」という作品もあり、500万ドルという懸賞金が掛けられたが未だに見つかっていない。
絵画探偵という存在は、この映画で初めて知った。
ハロルド・スミス探偵は皮膚がンを患っていて、まるでサイボーグのような風貌が個性的。
絵画の盗難は目的が複雑で、個人の鑑賞趣味で犯行するよりも、テロリストの活動資金変換源として強奪するケースも多く、この犯罪もIRAの背景も浮かんで来る。
犯罪捜査のドキュメンタリーとして見るのはいいが、これだけの貴重な芸術品を、勝手に盗むという行為の悪辣さに、だんだん見ていて腹が立って来た。
フェルメールの展覧会を見るファンの方は、この映画もどうぞ。

●9月、渋谷アップリンクで公開。