●10月16日(木)13-00 紀尾井町<角川映画試写室>
M-119 『その日のまえに』(2008) WOWOW 角川映画
監督/大林宣彦 主演/南原清隆 ★★★☆☆
またしても若くして逝かざるをえない妻と、その家族の話だ。
佳作「死ぬまでにしたい50のこと」のように、主婦は整然と冷静に「その日」を待つ。
ジタバタしないのはいいが、あまりにもクールな行動に、こちらも戸惑ってしまった。
夫の苦しみは理性で抑えられるが、ふたりの男の子の心は悲惨な筈だ。
恐らく重松清の原作がそうなのだろうが、重病の労苦を絶対に見せまいと言う作為は判らんでもない。
でもその冷静さが、よけいに宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」のイメージをファンタジーにしてしまっていて、見てる側の感情までも滑らかにしすぎたようだ。
これが大林映画だといえば、そうなのだ。
まさに家族の不幸を童話のような美談に換えたセンチメンタルな寓話なのだろう。
●11月1日より、角川シネマ新宿などで公開。
M-119 『その日のまえに』(2008) WOWOW 角川映画
監督/大林宣彦 主演/南原清隆 ★★★☆☆
またしても若くして逝かざるをえない妻と、その家族の話だ。
佳作「死ぬまでにしたい50のこと」のように、主婦は整然と冷静に「その日」を待つ。
ジタバタしないのはいいが、あまりにもクールな行動に、こちらも戸惑ってしまった。
夫の苦しみは理性で抑えられるが、ふたりの男の子の心は悲惨な筈だ。
恐らく重松清の原作がそうなのだろうが、重病の労苦を絶対に見せまいと言う作為は判らんでもない。
でもその冷静さが、よけいに宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」のイメージをファンタジーにしてしまっていて、見てる側の感情までも滑らかにしすぎたようだ。
これが大林映画だといえば、そうなのだ。
まさに家族の不幸を童話のような美談に換えたセンチメンタルな寓話なのだろう。
●11月1日より、角川シネマ新宿などで公開。