細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『コララインとボタンの魔女』のブラックでダークな恐怖世界。

2009年12月15日 | Weblog
●12月14日(月)13-00 六本木<シネマート六本木試写室>
M-133 『コララインとボタンの魔女』Coraline (2009) focus laica 米
監督/ヘンリー・セリック 主演/声/ダコタ・ファニング ★★★☆☆
傑作「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」のセリック監督が、またしてもコマ撮りアニメで時間をかけた労作だ。
都会を離れた一軒家に引っ越して来た少女コララインは、忙しい両親が遊んでくれないので、広い屋敷を探検して、封印されていた小さなドアを発見する。
少女の夢と理想を叶えるような素敵な家族との世界が、ドアの向こうにはあったので、彼女は毎晩のように、そのドアの向こうに遊びに出かける。麻薬のような誘惑には魅惑が多い。
しかし、その理想の世界に住むには、両目をボタンに付け替えなくてはならない。
夢を手にするには相当のリスクと危険が要求される。そして一旦その甘い生活を知ってしまうと、もとに戻るには悪女と対決しなくてはいけないのだ。
まさに悪夢のような「不思議の国のアリス」が、例によってシュールな地獄絵となって襲いかかる。
これは少女には恐ろしすぎるイメージで、おとなのための教訓ともとれるほど、そのヴィジュアルは怖い。
セリックのブラックな地獄漫画は、カラーの3Dで迷走していく。
マイケルの「スリラー」のサウンドの似合いそうな世界だ。

●2月、TOHOシネマズ六本木などでロードショー