●6月7日(月)13-00 日比谷<東宝本社試写室>
M-067 『瞳の奥の秘密』El Secreto de Sis Ojos (2009) tornasol アルゼンチン
監督/ファン・ホセ・カンパネラ 主演/リカルド・ダリン ★★★★☆
今年のアカデミー外国語映画賞を授賞した理由は、この作品がただの殺人捜査映画ではなく、その驚くべき真実を解明しようとした捜査官の、25年にも及んだ愛の軌跡をも描いた重厚さだろう。
話は韓国のポン監督の名作「殺人の追憶」とよく似ている。
しかし迷宮入りしかかった昔の事件が、捜査線とは全く別の真相だった、というシナリオの巧妙さ、そして監督の熟達した演出視線にも恐れ入ってしまった。
殺人事件は、被害者の身内がいちばん傷つき、犯人への憎しみも強い。捜査官というのは、いつも真実の傍観者なのだ。その視覚の盲点というか、別目線での描き方が鮮烈だった。
昔見たデュヴィヴィエ監督の「埋れた青春」やベルトルッチの「暗殺の森」なども思い出してしまった犯罪美学。今年屈指の秀作だ。
■バックスクリーン直撃のホームラン。
●8月、TOHOシネマズ シャンテでロードショー
M-067 『瞳の奥の秘密』El Secreto de Sis Ojos (2009) tornasol アルゼンチン
監督/ファン・ホセ・カンパネラ 主演/リカルド・ダリン ★★★★☆
今年のアカデミー外国語映画賞を授賞した理由は、この作品がただの殺人捜査映画ではなく、その驚くべき真実を解明しようとした捜査官の、25年にも及んだ愛の軌跡をも描いた重厚さだろう。
話は韓国のポン監督の名作「殺人の追憶」とよく似ている。
しかし迷宮入りしかかった昔の事件が、捜査線とは全く別の真相だった、というシナリオの巧妙さ、そして監督の熟達した演出視線にも恐れ入ってしまった。
殺人事件は、被害者の身内がいちばん傷つき、犯人への憎しみも強い。捜査官というのは、いつも真実の傍観者なのだ。その視覚の盲点というか、別目線での描き方が鮮烈だった。
昔見たデュヴィヴィエ監督の「埋れた青春」やベルトルッチの「暗殺の森」なども思い出してしまった犯罪美学。今年屈指の秀作だ。
■バックスクリーン直撃のホームラン。
●8月、TOHOシネマズ シャンテでロードショー