細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『しあわせの雨傘』は晴れ時々雨のため、一応、雨傘の用意を。

2010年11月05日 | Weblog
●11月4日(木)13-00 六本木<シネマート試写室>
M-135『しあわせの雨傘』Potiche (2010) mandarin cinema 仏
監督/フランソワ・オゾン 主演/カトリーヌ・ドヌーブ ★★★☆
久しぶりのフランス映画伝統の、お家騒動のライト・コメディ。
雨傘メイカーのワンマン社長が、労組紛争のストレスで倒れて、急遽、妻が代行する。
もともとは創業者の娘なので、経営の手腕はヒトラー髭の父親譲り。
そのリリーフ社長をドヌーブが楽しげに演じている。
いつも斬新なテーマと手法を見せるオゾン監督、今回は70年代のフレンチ・コメディに徹している。
それが不満であるが、安心感でもある。
所詮は、ドリス・デイの得意としたウーマン・リボルーションの喜劇なので、楽しむしかない。
それにしても名優ジェラール・ドパルデュの超メタボな変貌ぶりには、驚き呆れた。
これだから、中年男はダメなのよ、と言われても反論できまい。トリュフォーが見たら哀しむだろう。
しかしドヌーブだけはお元気で、あの「モン・パリ」や「ロシュフォールの恋人たち」のように陽気に歌い踊る。
ああ、徹底的に女性万歳、の映画だ。

■平凡なレフトフライだが、野手が落球。
●2011年1月中旬、日比谷シャンテシネなどでロードショー