細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ランナウェイ』で甦るガールズ・ロックの爆音。

2010年11月12日 | Weblog
●11月11日(木)13-00 渋谷<ショウゲート試写室>
M-138『ランナウェイ』The Runaways (2010) river road entertainment 米
監督/フローリア・シジスモンディ 主演/ダコタ・ファニング ★★★☆☆
1975年に登場した女性だけのロック・バンド「ランナウェイ」の誕生から消滅までを描いた青春映画。
しかし、よくある音楽家のサクセス・ストーリーではなく、これは一種のセックス・リボリューション。
ドラッグと貧困と暴力の街で、様々な苦境を打破してのし上がる若い女性のエネルギー。
ロックのリズムと轟音と喧噪、彼女たちの半裸でのパフォーマンスは鮮烈だ。
「エクリプス/トワイライト・シリーズ」のクリスティン・スチュワートがガラリと変身。
成長したダコタと共に、派手なメイクとボディラインを強調して暴れ回る。
表現しているのは、音楽というよりな、彼女たちの怒りだ。
あの「ブルース・ブラザース」の陽気さとは対照的に暗く破滅的なロックシーンもまた、70年代なのだ。
監督は、女性ならではの挑発的な演出を随所に見せて、視聴覚をフルに刺激する。
このエネルギーは、やはり男性よりも、女性たちに向けられたものだろう。
懐かしいテイタム・オニールが、ああ、なんと母親役で登場。70年代も遠くなった。

■痛烈なサードライナーを野手がファンブル、意地のヒット。
●来春公開予定。