細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『英国王のスピーチ』の大衆面前恐怖症のユーモラスな解消法。

2010年12月28日 | Weblog
●12月27日(月)13-00六本木<シネマート試写室>
M-159『英国王のスピーチ』The King's Speech (2010) UK council 英
監督/トム・フーバー 主演/コリン・ファース ★★★★
第二次世界大戦を迎えた時期、イギリスの国王逝去で、長男のエドワード8世が王室を離れ、突然、次男のジョージ6世が継ぐはめになった。
困ったことに、彼は小心で大衆の面前でスピーチができない。
少年時代に極度の劣等感から「吃音」の症状があり、とにかく大役は苦手。
そこで夫人は民間の矯正師に、そのコンプレックスを治療してもらうことにした。
王室の秘話を、これだけ辛辣に描いたのは、あの「クイーン」以来だが、たしかに国王もただの人間。
コンプレックスや持病はある。
もともとジェフリー・ラッシュの企画らしいが、彼の演じる治療師の手段が面白い。
「シンプルマン」のコリン・ファースが演じる、慇懃な割に小心な国王。
その絶妙なサポートがユーモラスで笑わせる。
おそらくアカデミー賞には、多くのノミネートをされるだろうが、この「おかしな二人」が傑作。
王室の恥部を、雄大なユーモアで撮影許可するイギリスのお国柄にも敬礼したい傑作だ。

■初球狙いの技ありホームラン。
●2月26日より、TOHOシネマズ シャンテなどでロードショー