細越麟太郎 MOVIE DIARY

最新の映画情報や批評を掲載します。

●『恋とニュースのつくり方』の古典的な都会喜劇の懐かしい味わい。

2011年01月12日 | Weblog
●1月11日(火)13-00 神谷町<パラマウント映画試写室>
M-002『恋とニュースのつくり方』Morning Glory (2010) paramount
監督/ロジャー・ミッチェル 主演/レイチェル・マクアダムス ★★★☆☆
むかしのフランク・キャプラ映画を思い出させるような健全なサクセス・ストーリー。
突然リストラでクビになったレイチェルは、テレビのニュース番組プロデューサー志望。
どうにかマンハッタンの古参局に再就職したものの、アタマの古い連中ばかりで視聴率は低迷。
このままでは番組打ち切りの運命なので、持ち前のクソ度胸で、プログラムのリニューアルに踏み切る。
ハリソン・フォードは往年のキャスターだが、超頑固な堅物ジジイ。
背広姿のインディ・ジョーンズが、ニューヨークに現れたような違和感が、意外に面白い。
加えてベテランのダイアン・キートンまでが、70年代のままの青春オバさんの乗り。
この中古品のキャスターを料理するのが、この作品の古典的なコメディの見せ場なのだ。
とにかく、あの名作『トッツィー』には及ばないが、旧体然としたテレビ界を刷新する気迫は出ている。
それはマンハッタンの風景をフンダンに取り入れたリズミカルな演出の軽さ。それがパラマウント・タッチを誘発した。
酒飲みジジイの居そうなバーを探して「21」の奥で古参キャスターたちと飲んでいるハリソン。
そのワンシーンでも、この作品のおしゃれな質感がよく見えた。

■当てただけの渋いフライが左中間。技ありのヒットだ。
●2月25日より、日比谷シャンテなどでロードショー