細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『サンクタム』は息詰まる恐怖の本格ケービング体験3Dだ。

2011年03月04日 | Weblog
●3月1日(火)11-30 五反田<イマジカ第二試写室>
M-025『サンクタム』Sanctum (2011) universal / relativity media
制作/ジェームズ・キャメロン 主演/リチャード・ロクスバーグ ★★★☆☆
サンクタムとは<聖域>のことだという。
南海の離島にある巨大な洞窟。その前人未到の秘境に冒険を試みるグループ。
おそらく様々な研究開発企業の出資によるだろう、最新機材装備のケービング探検映画だ。
従ってよくある怪獣やゾンビやエイリアンは、珍しく登場しない、真面目なアドヴェンチャー作品。
狭い洞窟は迷路のようで、地下水が逆流してきたりで、非常に危険な探検を3Dで見せる。
制作のJ・キャメロンは、おそらく「アバター」の撮影と平行して、アリスター・クリアソン監督に演出を指示したのだろう。
あの見たような絶壁や秘境の洞窟が、まるでデジャヴュのように、目の前に展開する。
地下水の洞窟を7人ほどのグループが潜るのだが、その閉塞感はハンパじゃないので息がつまるようだ。
ここまで命を張って暗黒と水深の危険に挑むのが、本当の冒険者。わたしは絶対に遠慮したい。
自然の危険な事故で、ひとりづつ命を失い、さて誰が生き残れるのか。
まったく人間関係の許さない状況だが、探検家の父親と息子の相克がドラマに血を交わすものの、淡白。
不要なサスペンスや脅しのない、本格的な探検映画なので、水中ケービングの愛好者は必見だろう。
インディ・ジョーンズ博士も喜ぶだろうが、わたしには、絶対に実体験したくない恐怖世界だ。

■強烈なライナーがサードベースに当たり、ファールグラウンドを転々のツーベース。
●4月22日より、TOHOシネマズ日劇などでロードショー