細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『マイウェイ/12,000キロの真実』に見る驚愕の実戦体験と友情の歴史。

2011年12月20日 | Weblog

●12月19日(月)13−00 新宿<バトル9>試写
M−159『マイウェイ/12、000キロの真実』My Way {2011)CJ entertainment / SE planet 韓
監督/カン・ジェギュ 主演/オダギリジョー <145分> ★★★☆☆
韓国を統治していた時代の憲兵隊司令官一家の少年と、雇用されていた朝鮮人家族の子供との数奇な運命。
ふたりの少年は駈っこが好きで、その根強いライバル意識が、多くの戦場を経て敵意から友情に変わって行く。 
実話だというから驚きだが、モンゴル国境の戦場から旧ソ連軍の捕虜となったふたりの青年は再会。
ドイツとの交戦で身替わり兵隊として戦い、果てはドイツの軍服で、ノルマンディで連合軍を迎え撃つ。
それでもマラソンの好きなふたりは、喧嘩しつつも、ロンドンのオリンピックを夢見る。
戦争から見た平和。敵意から生まれた友情。
まさに感動を絵にしたようなストーリーで、ジョーとチャン・ドンゴンも、泥だらけの熱演が凄まじい。
しかし根強い対日感情の残る前半のシナリオは、一方的に日本が悪役なので、かなり不快感はある。
歴史認識の表裏の差だが、その気分が晴れないままに戦場シーンが続く。
「プライベイト・ライアン」や「レッド’・クリフ」のスタッフが協力した交戦シーンは壮絶だ。
演出はその戦闘シーンにエネルギーを消費したのか、ドラマとしての人間感情はあまり盛り上がらない。
恐らく韓国での観客心理には合致しているようだが、ちょいと感情過多が興醒めだった。

■左中間を抜ける痛打で、強引にセカンド・オーバーラン。
●1月14日より、全国ロードショー