細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『戦火の馬』のラスト直線の豪快な走り込み。

2011年12月26日 | Weblog

●12月26日(月)<12月12日鑑賞済み>ウォルト・ディズニー試写室
M−155『戦火の馬』War Horse (2011) dreamworks/ amblin / touchstone
監督/スティーブン・スピルバーグ 主演/ジェレミー・アーヴァイン <147分> ★★★☆☆☆
イギリスの貧しい農家で育てられた一頭の馬が、第一次世界大戦に戦争馬としてかり出される。
飼育していた少年は、年齢を偽って戦場に赴き、強烈な砲火の中で愛馬を探す。愛馬と少年の愛情物語だ。
この奇跡的な少年と愛馬の、壮大な大河ドラマを、とうとうスピルバーグ本人が演出した。
もともとはロンドンの舞台劇だったという原作。馬の感情をどう表現したのだろうか。
時代設定の忠実さもあって、多くの過去の名画へのオマージュが感じられる作品。
しかし、若い観客には、多少はセンチメンタルなノスタルジーもあろうが、充実した感動大作だ。
いくつかの愛馬との交流シーンは、ラストシーンにも活かされていて、ついホロリ。
馬の演技も、もちろん調教の苦労もあったろうが、恐らくはエモーショナル・キャプチャーの特殊作業だろう。
とくに激戦の砲弾の飛び交う荒れ地を、走り抜ける馬の勇姿は、実写では不可能だろう。
前半の冗漫さは困ったが、この驚くべき戦場映像の迫力だけでも、さすがはハリウッド重鎮の技量の凄さは見て取れる。圧巻だ。
またも今年のオスカーダービーで、かなりの好位置を疾走するに違いない巨編である。

■豪快に左中間を破った長打で、一気にサードまでの疾走。
●3月2日より、全国ロードショー