細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『青い塩』のグルメおじさんの決死の塩味。

2012年01月18日 | Weblog

●1月18日(火)10−00 銀座<東映第一試写室>
M−006『青い塩』Blue Salt (2011) C. J . Entertainment 韓
監督/イ・ヒョンスン 主演/ソン・ガンホ <123分> ★★★☆☆
元組織の幹部だったソンは、リタイアして釜山の料理学校に通っている。
クラスメイトの若いシン・セギョンとは無愛想ながら、親子のような情愛を感じていた。
しかし組の会長が暗殺されてからは、ソンの周辺もヤバくなり命を狙われる。
危険を感じた彼はソウルに移動して身を潜めるが、元オリンピック射撃選手候補だったシンも彼を追う。
おじさんと娘の妙な情愛関係は、「シャレード」のような騙し合いが続いていく。
スピード感のあるカーチェイスや、ビルの撃ち合いは、よく練られている。
いかにもハリウッド模造映画のような、シャレた関係も素晴らしいロケーション撮影で、飽きさせない。
それはやはり、ソンの韓国映画の重鎮としての味のある存在感があるからだ。
あの「アジョシ」のような関係が、マジにならないのも、彼の味わいが持続するからだろう。
ラストの美しい塩田でのドンデン返しも、前半で銃弾の薬莢に仕掛けするカットがあったので笑えた。
ま、軽いロマンティック・アクション・コメディとして、憎めない作品。

■ファールで粘り、挙げ句、技ありの左中間にぬけるヒット。
●3月17日より、丸の内東映などでロードショー