●10月15日(月)13−00 京橋<テアトル試写室>
M−124『ボディ・ハント』House at the End of the Street (2012} filmnation entertainment / bigger boat pro.
監督/マーク・トンデライ 主演/ジェニファー・ローレンス <101分> ★★★☆☆
久しぶりのB級映画の1級品。上質なサスペンス・ミステリーだ。
離婚したばかりの母と娘は、森林に隣接した激安の一軒家に超して来た。
安い理由は、少し離れた隣りの家で、精神障害のある娘が両親をナイフで殺害した事件があったからだ。
そこには長男の青年がひとりで棲んでいたが、越して来たジェニファーは学校で青年と親しくなる。
誠実で孤独な彼とは、音楽の趣味が合い、次第につきあいは恋に変わる。
しかし青年には秘密があり、家の地下室には、行方不明になっている凶悪な妹をかくまっていた。
ま、設定としては、さすが「ブレーキダウン」のジョナサン・モストウのシナリオは面白い。
要所にコワーいシチュエーションを用意していて、この不気味なドラマは飽きさせない迫力がある。
アカデミー賞ノミネートのジェニファーは、さすがに恐怖のリアクションが巧く、テンションが高まる。
マナーとして、これ以上の展開は書けないが、ベースはヒッチコックの名作だ。
非常にあの名作のポイントを巧くアダプトして、「コレクター」の要素もある。
ドラマの展開の、とくにクライマックスには無理もあるけど、嬉しいのは、この押せ押せのサービス精神だ。
これがハリウッドの正統サスペンスであり、B級スピリット満載。タランティーノ以来、ここ久しぶりの発掘傑作。
■強烈なゴロが左中間を抜けて、悠々のツーベースヒット。
●11月17日より、ヒューマントラストシネマ渋谷でロードショー