細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ホワイトハウス・ダウン』武力クーデターで、またしても大統領受難。

2013年07月20日 | Weblog

●7月19日(金)13−00 神谷町<ソニー・ピクチャーズ試写室>
M−086『ホワイトハウス・ダウン』White House Down (2013) sony pictures / columbia pictures / mythology entertainment
監督/ローランド・エメリッヒ 主演/チャニング・テイタム <132分>配給/ソニー・ピクチャーズ ★★★☆
つい先日、「エンド・オブ・ホワイトハウス」を見たばかりなのに、またもホワイトハウス崩壊だ。
しかもこちらはあの「インデペンデンス・デイ」(96)のローランド監督の、またも首都ディザスター大作。
よほどハリウッドにはアイデアがないのか、よくも同じネタで作りたがる。これって、自虐趣味なのかしら。
今回の敵はエイリアンでもテロリストでもなく、政府首脳部が武装軍を密入して、一種の武力クーデターを起こす。
フランケンハイマーの「5月の7日間」やキューブリックの「博士の異常な愛情」のような、内部発狂ものだ。
しかもホワイトハウス・ツアーの少女と、別居中のオヤジの再就職をめぐっての、背景がそもそも混迷しているからややこしい。
チャニングはそのダメ親父で、大統領のSPに志願していた、その日に、偶然に爆破事件が起きる。
あとは「ダイ・ハード」の第一作と同様に、壊滅状態のホワイトハウスで孤軍奮闘して大統領を救うのだ。
その大統領は、オバマをイメージしたのか、黒人名優のジェイミー・フォックス。
逃走アクションが多いので、モーガン・フリーマンでは対応できまい。
あれやこれやと、クーデター主犯の高官ジェームズ・ウッズは罠をしかけるが、派手な破壊工作だけは前代未聞の壮絶さだ。
しかしヴィジュアル・エフェクトの爆破映像も、度がすぎるので、後半はもう飽きてしまって、どうでもいい。
しかも恒例の、一件落着のあとの大統領の感動のスピーチもなく、逃げるようにクレジットが流れる。
たしかに、これだけ似たようなディザスター作品が多くては、もうスピーチの意味もないのかもしれない。

■大きなファールフライを連発したものの、フルカウントでファールチップ。
●8月16日より、丸の内ルーブルなどでロードショー