●2月24日(月)13-00 青山外苑前<GAGA試写室>
M-021『ミスターGO!』Mister Go ! (2013) showbox / media plex / dexter films 韓
監督・キム・ヨンファ 主演・シュー・チャオ <133分> 配給・ギャガ ★★★☆
むかしから野球大好きファンとしては、これがゴリラの代打ホームラン・バッターという、天下のゲテもの野球コメディは承知で、とにかく試写室に駆けつけた。
中国の吉林省の大地震で、地元のサーカス小屋も倒壊して、ゴリラのミスター・GOは怪我をしながらも飼育係の少女シューを助けた。
しかしサーカス団は解散となり、困ったシューは、普段からボール打ちの得意な、親友老ゴリラを韓国の球界最下位のベアーズにテストを受けさせた。
日頃から、野球のボールは片手で軽く150メートルは飛ばせる反射神経を持っているゴリラの<ミスター・GO>は、さっそく代打で登場して逆転ホームランを打つ。
これは違法ではないか、と、韓国の各プロ野球チームは抗議するが、ゴリラを代打にだしていけないというルールはない。
とうとう最下位チームは勝ち続けて、リーグの上位まで進出したので、とうとうわが中日ドラゴンズのオーナーのオダギリ・ジョーまで球場に視察にくる始末。
要するに、名作「キングコング」のアイデアを、あの「TED」のスペシャル・エフェクトの処理で見せるという魂胆なのだ。
だからゴリラの動きや、毛並みや表情は、まったく違和感がなく、おまけに縦横に飛び回るカメラワークも、「ゼロ・グラビティ」も顔負けのテクニック。
とくにキム監督はトゥサン・ベアーズの大きなスタジアムを、まるでバード・アイのような飛行ショットで満員のスタジアムの興奮を捉えるので、目が離せない。
ついに、優勝を争うライバル・チームは、負けじと抜群のスピード・ボールを投げるゴリラ投手を急遽登板させて、異例のゴリラ対決となるのだ。
ま、そんな具合なので、いちいち作品に文句を言うのもアホらしい。これは野球ファンの悪夢である。と判断して楽しむべきCG・エンターテイメント。
だから、横浜ベイスターズには、ぜひ代打要員として、今年は韓国ベアーズからスカウトして欲しい強打者である。
■強打でボールがグラウンドに四散してしまって、とにかくはヒットというジャッジ。
●5月24日より、渋谷シネマライズ他で開幕ロードショー