細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●徘徊老人の痛快大冒険が、やはり8月に見た新作試写ベスト。

2014年09月06日 | Weblog

8月に見た新作試写ベスト3

 

①・『100歳の華麗なる冒険』(フェリックス・バーングレン) 主演・ロバート・グスタフスン<115分> ★★★★☆

  スエーデンで100歳になる老人がホームを脱出。徘徊の挙げ句、裏組織の資金を知らずに活用して、痛快な冒険の果てに南の楽園まで行き着くという夢想大作。

 

②・『紙の月』(吉田大八)主演・宮沢りえ<130分> ★★★★

  子供のいない派遣女子銀行員が、夫の海外赴任には行かずに顧客の信託預金を悪用して恋人に貢ぐまでの日常を、ごく<ありがち>なスケッチで描いた絶妙な女性映画。

 

③・『ジャージー・ボーイズ』(クリント・イーストウッド)主演・ジョン・ロイド・ヤング<134分> ★★★☆☆☆

  60年代の後期に人気のあった4人コーラスの「フォー・シーズンズ」の栄光と転落。その短いアメリカン・ドリームの実態をイーストウッドが情感豊かに再現して見せる。

 

★ロードショー劇場鑑賞『グレート・ビューティ<追憶のローマ>』パオロ・ソレンティーノ ★★★★☆

  ほろ酔い心地でスケッチした、初老プレイボーイのローマの休日。ときおり現れる幻覚のような映像は、フェリーニの「甘い生活」の亡霊なのか。

 

★その他の傑作は

●『グレース・オブ・モナコ』ニコール・キッドマンが演じるグレース・ケリーの晩年。

●『至高のエトワール』アニエス・ルテステュのプリマドンナとしての美しいプライド。

●『ランナー・ランナー』ジャスティン・ティンバーレイクが仕掛けるネット・ギャンブルの罠。

●『猿の惑星・新世紀ライジング』マット・リーヴス監督の描いたエモーショナル・キャプチャーの迫力。

 

後は『フライト・ゲーム』『バツイチは恋のあじまり』なども面白かった。デス。