細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『スター・ウォーズ★フォースの覚醒』を愉しめる、という浮遊感の幸せ。

2016年01月03日 | Weblog

12月28日(月)15-15 二子玉川<109シネマズ・アイマックス❼スクリーン>

M-161『STAR WARS/フォースの覚醒・3D/アイマックス』" STAR WARS=The Force Awaken " (2015) Lukas Films / Bad Robbot Productions

製作・ジョージ・ルーカス 監督・J・J・エイブラムス 主演・デイジー・リドリー <144分> 配給・ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

2015年の<ラスト・ピクチャー・ショウ>は、もう当然のように、「スターウォーズ」の新作見参に決めていたので、当初から日取りとシートと、鑑賞タイミングを決めていた。

以前、淀川長治さんと話したことがあったが、戦後の映画が娯楽の神様だった頃には「あのヒッチコックの初日には床屋に行って、いい背広を着て、お赤飯を食べてから劇場に行ったもんだ」・・・

と冗談を言って大笑いしたものだが、まさに、今回の「スターウォーズ」の、久しぶりの新作公開は、とくにマスコミの試写もなく、お正月の劇場公開で見るしかない。

まるで、あの映画娯楽全盛の時代を思い出すような、まさに<よそ行き>な気分で公開を待ったものだから、ご近所のシネコンながら、気分はあの時代のような高揚感でシアターに入った。

10スクリーンのシネコンの中の、4スクリーンで「SW」を同時に公開していて、どこのシートも満席だというから、これは昭和の映画全盛時代のような、懐かしい気分。

思えば1977年に、ハリウッドのチャイニーズ・グローマンズ・シアターで、「スターウォーズ」の初公開時に見たときも、指定席ではなかったものだから、劇場の中は席採りの「スペース・ウォーズ」だった。

ジョン・ウィリアムズの豪壮なファンファーレとマーチが鳴り響くと、もう場内は拍手の嵐で、あのクレジットのロゴがスペースの★になってしまうオープニングから大騒ぎ。

ああ、あれから、もう40年になるのか・・・と思いつつ、あのロゴが銀河の彼方に消えて行くシーンと、雄大なマーチのサラウンドに、不思議な体感に酔ってしまってウルウルだ。

わたしは、当時からも、どちらかというとスピルバーグの「未知との遭遇」の方がスキで、「スターウォーズ」の興奮は、また特殊な新しい娯楽映画感覚だなーーーと、愉しんでいた。

それでも、過去の6作品は、すべてビッグ・スクリーンで見て、とにかく全作品をDVDで持っているから、ま、普通のファンであろう。

とくに今回はアイマックスの3Dなので、まるでプラネタリウムの中で、スペース・ショウを見ているような、疑似浮遊感覚に酔ってしまうのだ。

しかし、どの作品が、どんなストーリーだったか???となると、その区別はつかないし、この作品でも、銀河系の位置関係や、いま我々は、どの星座にいるのかは、ワカラナイ。

それでも、この宇宙空間とキャラクターたちのバトルは、少年時代に立ち見した紙芝居のようにワクワクしてしまうのだから、生涯にこのシリーズを見られた幸運には感謝している。

ま、ハリソン・フォードはよくスクリーンで見ていたので、時代の落差には驚かないが、ラストシーンで、あの「ハミルトン」以来になるのか? おおお、老いたマーク・ハミルのスカイウォーカーの後ろ姿が振り返った瞬間はホロリとした。

 

■フルカウントから外角のストレートを、ライトスタンド上段に打ち上げる。 ★★★★

●全国、全世界でロードショー中。