細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ホット・サマー・ナイツ』は<熱いトタン屋根のガキ猫>のようだが。

2019年06月16日 | Weblog

6月3日(月)13-00 渋谷<ショウゲート試写室>

M-040『ホット・サマー・ナイト』"Hot Summer Night " (2017) A24 and Imperative Entertainment. 

監督・脚本・イライジャ・バイナム 主演・ティモシー・シャラメ、マイカ・モンロー <107分・シネマスコープ>配給・ハピネット

1991年のアメリカ東海岸、有名な避暑地ケープコッドの夏。

アメリカは湾岸戦争に突入し、<クイーン>のリード・シンガー、あのフレディ・マーキュリーがエイズで亡くなった夏。

1942年には、あの名作「おもいでの夏」がここで生まれたが、この東海岸には地元の避暑客と、観光客が混沌となった夏休みとなる。

こうしたサマー・シーズンを背景にした青春映画は多いが、オールドファンにはトロイ・ドナヒューとサンドラ・デイの「避暑地の出来事」があった。

この作品も、その避暑地でのサマー・シーズンの夏には、父を亡くした少年ティモシーの傷心を案じた母親は、叔母の住むビーチの家でひと夏を過ごすことにした。

という、よくある設定の青春の<夏休み>映画なのだが、ここではホームドラマいうよりは、ちょっと不良っぽいティモシーのワンマン青春ドラマ。

ラストには、最大級のハリケーンが避暑地を襲い、凄まじい嵐のなかで、ティモシーの青春も凄まじい嵐に、まさに人生の試練を受ける・・という夏のおわり。

たしかに、ちぃと、アラブ系の顔立ちと肌色をしたティモシーのフル出演の青春映画として、試練の多い夏の日々だが、これからのシーズンには似合うリズムだ。

 

■ただのショートゴロをファンブルの間に、同時セーフ。 ★★★☆

●8月16日より、新宿ピカデリーなどでロードショー