細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ライリー・ノース*復讐の女神』で、またも<グロリア>オバさんのリベンジ復活。

2019年08月17日 | Weblog

8月7日(水)13-00 渋谷<ショウゲート試写室>

M-060『ライリー・ノース*復讐の女神』"Peppermint " (2018) Lakeshore Entertainment, Huayi Brothers Pictures

監督・ピエール・モレル 主演・ジェニファー・ガーナー、ジョン・オーティス <102分・シネマスコープ>配給・プレシディオ

あの秀作「グロリア」を思い出させるような、実に久しぶりに登場の<鉄火おばさん>の大復讐の単身リヴェンジを描いたB級アクションだ。

レジェンドともなった「レオン」や、ジョン・カサヴェテス監督の秀作「グロリア」のような、家族の復讐のために悪党撲滅に立ち上がるオバさんのリベンジ。

鉄火の大女優ジーナ・ローランズの再来とは言わないが、こちらは「エレクトラ」や「キングダム」でも、強烈なアクションも披露したジェニファーの再登場。

監督のピエールは、リュック・ベッソンの一番弟子のような力量で「96時間」でもアクション演出に鋭いエッジを見せたピエール・モレリで血気盛んだ。

ストーリーも、所謂、家族の復讐のためにキレてしまったジェニファー・オバさんのブチ切れリベンジで、香港のプロダクションが出資しているという血糖値。

だから、ハリウッド映画よりは理屈抜きで無鉄砲、感情的にバイオレンスを発揮するので、ま、一種、スポーツ感覚で見ていれば良いという、本格ママさんアクションだ。

最近は、実によく見るような、香港のプロダクションによる出資ハリウッド・ブランドの作品だから、こちらにも<中国製>の電化製品も多い事から、これもご時世。

ロサンゼルス郊外で銀行アルバイトをしていたジェニファー・オバさんは、夫が陰で関係していた自動車修理工場のトラブルで、彼と娘が外出中に暗殺された。

そのときに娘が手にしていた<ペパーミント>のキャンディーから、この作品のタイトルが設定されたという、ちょっとスイートな味を混めたリベンジ。

もちろん、見せ場が銃撃アクションで、徹底的にやっつけるジェニファー・オバさんのガンプレイの迫力だが、あのジーナ・ローランズの怒りには、届かない。

 

■フルカウントから強打したショート・ゴロだが、かろうじてセーフ。 ★★☆☆☆

●9月27日より、新宿バルト9他でロードショー