●7月7日(水)21-30 ニコタマ・サンセット傑作座(自宅)<ベータマックス輸入ビデオ>
OV:74-29『復讐の涯に』"Cry Vengeance" (1954) Republic Pictures Corporations 12636 Beatrice St. L.A.
監督・主演・マーク・スティーブンス、マーサ・ハイアー <83分・B&W・スタンダード>配給・リパブリック・ピクチャーズ
映画館はもちろん、いまでは試写も少なくなって、試写状はかなり残っているものの、実際には、この<コロナ時世>で消滅している、という<外出自粛令>時代。
こうなったら、むかしの旧作ビデオ・コレクションから、<自宅名画座>を強行するしかない、・・という現実なのだが、・・そのVTRにも不具合連発だ。
わたしのようなオールド・ファンは、ベータマックスのVTRから集めていたのだが、ここにきて、そのBETAのテープが劣化してか、映像が乱れて困るのだ。
むかしからの特注電気屋さんに聞いても、<電化製品の劣化>も、ここ当面の多発トラブルで、とくにVHSはともかく<ベータマックス>は、ご高齢で手当も不可能。
たしか70年代の辺りに、よくハリウッドのハイランド横丁などにあったビデオ・ショップには、珍しい本邦未公開映画の傑作が出ていたのでコレクションしたもの。
結局、レーザーディスクとか、DVDでも発売されることもない、当時の二本立て興行の添え物B級映画には傑作も多くて、電通にいた石上三登志くんなどと買いに行った。
その傑作コレクションのなかの一本が、この作品で、テレビ連続ドラマの「サンセット77」のエフレム・ジンバリスト・Jrなどと共に人気のあったのが、このマークだ。
彼が主演で監督もしたリパブリック映画の傑作がこれで、そのビデオ・ショップのオーナーの推薦で<トラッシュ・バット・テイスティ!!>というおすすめで買った貴重品。
たしか監督・主演のマーク・スティーブンスは、70年代頃にはテレビでも連続探偵もののシリーズも手がけていた才人で、いつもスーツにハットを被る、という当時のスタンダード。
ジャン=リュック・ゴダール監督も憧れて、65年には「アルファビル」という、ハードボイルド私立探偵ものをコミック趣味で撮っていたが、これはマジなリベンジもの。
組織の策略で3年もの間、ムショで臭いメシを食っていたマークが出所して、その<ヴェンジェンス>で、組織のトップを探してアラスカの港町まで行くというハードボイルド。
余計な御託は抜きにして、一路復讐街道!!というのがいいが、あのシナトラの「走り来る人々」に出ていたご贔屓<マーサ・ハイアー>が出演しているのが、何とも嬉しいのだ。
■左中間に深々の、ゴロのツーベース。 ★★★☆☆++
●リパブリック・ピクチャーズ・ホームビデオ VHS・0780