細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ラスト・クリスマス』は、クラシックな奇跡のメロ・ドラマ。

2019年11月03日 | Weblog

10月21日(月)13-00 半蔵門<東宝東和試写室>

M-087『ラスト・クリスマス』"Last Christmas" (2019) Universal International Pictures

監督・ポール・フェイグ 出演・エミリア・クラーク、ヘンリー・ゴールディング <103分・ビスタサイズ>配給・ユニヴァーサル・スタジオ

クリスマス向けのシーズン・ムービーとしては、過去にも☆の数ほどの<クリスマス・ムービー>が製作・公開されたが、これもまた、そのシーズン作品。

しかし、ただのラブ・ストーリー・・かと思って見ていたら、後半は、これはガラリと<ファンタジー・ムービー>に鮮やかに変身してみせる。

ロンドンでショップに働く若いエミリアは、旧ユーゴから逃れて来た女性で、貧しくとも健気に夜まで働いていたが、閉店のあと、路上で青年に会う。

彼は中国系のハンサムな青年で、いろいろと失敗続きのエミリアを元気付けようと、街の珍しいところに案内したりして、親しくなっていく・・・のだが。

・・という、ありきたりのラブ・ストーリーのような展開が、実は、このヘンリー青年が、不思議な能力のある人間であることが見え隠れしてくる。

ま、オールドファンには、あのケイリー・グラント主演で、クリスマス・ムービーの傑作「気まぐれ天使」を思い出させるが、ま、そこからはネタバレとなる。

そのファンタジーな作品を、天国のジョージ・マイケルの唄う「ラスト・クリスマス」で彩る・・・という、じつにファンタジックな作品だ。

という点では、フランソワーズ・アルヌールとシャルル・ボワイエが主演した「幸福への招待」にも共通する、味のある仕上がりで好感が持てる。

たしかにジョージの唄う、有名な主題歌からの発想なのだろうが、クリスマスという時期には、こうしたファンタジーがぴったりのシーズンなのだ。

 

■ライト前のシングルを後逸して、ツーベース。 ★★★☆☆

●12月6日より、日比谷TOHOシャンテシネなどで、ロードショー 


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