●4月25日(木)13-00 外苑前<GAGA試写室>
M-033『ゴールデン・リバー』"The Sisters Brothers" (2018) Annapurna Pictures, Michael De Luca Productions, Top Drawer Productions
監督・ジャック・オーディアール 主演・ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス <122分・シネマスコープ> 配給・GAGA
不思議な事に、いまどき、フランス映画として製作された<西部劇>で、マカロニ・ウェスターンでなく、れっきとしたアメリカ西部オレゴン州のゴールドラッシュが背景。
あのアメリカ西部の開拓の歴史は、多くの西部劇として製作されて、当時青春だった拙者などは、毎週のように西部劇の銃弾と砂塵をスクリーンで浴びていたものだ。
ジョン・ウェイン、ゲイリー・クーパー、ジェームズ・スチュワート・・・などなど、当時のハリウッド・スターは、みなウェスターン・ヒーローだったのだ。
しかし60年代になってからは、大型スクリーンの開発と、アメリカン・ニュー・シネマなどの台頭で、70年代のころには、ほとんど姿を消してしまった伝説のジャンル。
ところが、どうしたことか、<マカロニ・ウェスターン>がイタリアやスペインで製作されて、クリント・イーストウッドという大スターを生んでから半世紀も過ぎたのに・・。
この新作フランス映画は、その<ウェスターン>の世界を、ちゃんとした英語の西部劇として作られていて、これって、あの<ラスト・サムライ>よりも<マジ・ウェスターン>なのだ。
なぜか<シスターズ>という名前の男兄弟は、そのオレゴン州で金塊探しの旅をしていて、ハンフリー・ボガート主演の「黄金」のような金塊探しの欲望に取りつかれた兄弟の話。
ま、その原名タイトルの捻りは、いかにもフランス人らしいジョークのようだが、ともかく、見ている分には、ゴールドラッシュ時代の西部劇なのだ。
従って、かなり時代錯誤したような新作なのだが、それなりに<西部劇>になっているので、あの時代を懐かしむには、汗臭いフレンチ・ウェスターンの珍品。
■セカンドフライだが、なぜか流れてライト前にポトリ。 ★★★☆
●7月5日より、全国ロードショー