アレコレ着る人委員会「平成きもの白書」

委員会は、着る人にとって好ましい商品やサービスや環境を積極的に情報発信し、快適なきもの環境を作ることを目指します。

アレコレ秋の文化祭

2012-10-01 09:30:33 | イベント

アレコレが企画する【秋の文化祭」。まだ両日共に人数に余裕がありますので、是非ご参加下さい。ご応募は、①参加日、②参加人数、③お名前、④住所、⑤電話番号、⑥ワークショップの参加の有無、をご記入の上info@arecole.comまで

 

a/r/e/c/o/l/e × 一欅庵

アレコレ秋の文化祭

 

見る、触る、体験する、語る、識る、

おしゃれをする

秋の1日をご一緒にきものを愉しみましょう!

日本人が見失いつつある「丁寧な暮らし」のありよう、

日本人の知恵や工夫に満ちた上質な暮らしの文化を

一欅庵の建物を通して実感して貰います。

さらにきものを着て参加頂き、

日本家屋でのきもの姿の佇まいや所作などを通し、

和の文化やきものの魅力を新発見、再発見してもらえればと考えます

 

日時/10月13日(土)14日(日) 11時~17時

会費/おひとり2,500円  男女ペア割引おふたり4,000円

会場/西荻窪 一欅庵  杉並区松庵2-8-22  (03)3331-1729

門の傍らにある大きな欅の樹と、家を建てた祖父の名から一字とって「一欅庵」と名付けられた古民家は、二階建ての洋館付の和風住宅で、昭和8年に宮大工によって建てられたと伝承されています。簡素ながらモダンでレトロなデザインの建具に囲まれた昭和の空間で、ゆったりとした時の流れを味わってください

テーマは、

オトコもオンナモ羽織が欲しい!

男性の羽織は、戦国時代の陣羽織(胴服)が一般化し、江戸時代には武士の普段着として用いられました。江戸後期には富裕な商人層にも普及し、紋付羽織袴は裃に次ぐ町人の正装でした。また江戸時代には度々奢侈禁止令が出され、庶民の華美、贅沢が禁止されたため、町人の心意気として見えない裏地に凝ることが流行し、それがやがて日本人の「粋」の文化、美意識として定着したと言われています。一方、女性の羽織が本格的に普及したのは明治以降といわれていますが、実際は江戸後期、深川芸広く庶民にも着られていました。大正、昭和初期には化学染料が輸入され、男女共に羽織は大流行しました。

しかし現代では、羽裏のモノ作りは激減し、なかなか羽織や羽織周りの品々を目にすることができなくなってきました。日本のきもの文化、染色文化の中で重要な位置を占める羽織をテーマに熱いモノ作りをしている方々にマルチに羽織、きもののご魅力を紹介、ご披露いたします。

■協力/野口(株)・藤井絞(株) ・龍工房(株)・ひつじや呉服店・坂本呉服店・すたぢおμ・石橋富士子・深水社中・一欅庵

■スケジュール/いつもよりゆったりとイベントの時間を組みました

アレコレのイベントは、お伝えしたいこと、お得な情報や役に立つだろうな、と本当にアレコレ考えて、いつも内容が盛りだくさんになってしまいます。しかし今回はゆっくり1日楽しんで頂けるよう、トーク以外は、フリーに参加出来るように工夫しました。会場で編集長やゲストとみっちり話し込んでも、展示品を手にとって実感し、モノとの出会いを楽しんだり、の~んびりをお茶しても、中座して食事しても、気ままに1日をお過ごし下さい。快適な空間をご用意いたします。

時間

羽織トーク三人衆

365日きものを着ている藤井社長が、その体験、物作りの経験から、仕立てについてはカリスマ店主・上田氏から工も含めてのお話しを。表と裏と、そして羽織紐があって簡潔。江戸組紐の龍工房・福田社長から羽織のキメ、組紐の魅力をお伺いします。

ワークショップ

すたぢおμ(参加費千円)天然石を使った帯留を作っているすたじおμさんが指導してくれます。男女両タイプ、キットを用意しますので、簡単、しかもお得です。午前午後2回開催しますので、お好きな時間にどうぞ!

お茶室で一服!

深水社中(参加費無料)

一欅庵の茶室で、一服お点前を差し上げます。作法など気にせず、どうぞお気軽に一服ください。きもの男子に登場した茶人も、今回の文化祭でお点前を差し上げます。

ぺたこさん

原画展

昨年秋、児童書「つくろいものやはじめます」の挿絵を描いた石橋富士子さん。その2巻目の出版を記念しての原画展。ほんわり温かいイラストを生でご覧下さい。

11:00

 

 

お好きな時間、

お気軽に、どうぞ!

 

 

原画の展示と共に

一欅庵に幾つかの仕掛けをしましたでの、お楽しみに。

石橋富士子さんが

タイミング良く会場にいらっしゃったら、サイン会と適宜、ミニトークを開催します。

11:30

 

羽織紐作りの

ワークショップ ①

12:00

 

12:30

 

 

13:00

 

 

13:30

藤井絞(株)・藤井社長

(株)龍工房・福田社長

ひつじや呉服店・上田店主

司会/細野美也子編集長

 

 

14:00

 

 

14:30

 

 

15:00

 

 

15:00

 

 

お好きな時間、

お気軽に、どうぞ!

15:30

 

羽織紐作りの

ワークショップ ②

16:00

 

16:30

 

 

17:00

 

 

17:30

 

 

 

*出演者、内容、日程等は、やむを得ず変更する場合があります。あらかじめご了承頂きますようお願いいたします。

 

■一欅庵 古民家探検

登録有形文化財となっている古民家、一欅庵。懐かしくも浪漫的な昭和の建物、随時ご案内しますので、見学下さい。

ご案内は家主の辻さん。隠し部屋的な書斎、そして2階からの眺めは、また味わいがあります。

■展示品

 ご協力頂いたメーカーの自身sなくはじめ、お宝的な品々や、アレコレに掲載したしゃれ黒羽織など、素敵で、稀少な品々をご披露いたします。

   ・女性羽織裏、長襦袢、着尺…

   ・絞り額裏、羽織コート…

・男女羽織紐各種、帯締、帯揚、平家納経復元品、中尊寺組紐復元品、トンボ玉…

   ・アレコレ掲載、しゃれ黒羽織

 

野口(株)/享保十八年(1733年)創業の京都の呉服商。今回は特に大正、昭和の図案をもとに染めた型友禅の長襦袢、羽裏を紹介します。また京都の社屋は小堀遠州屋敷書院茶室を移築した建物を中心にした「野口住宅・花洛庵」は京都市指定有形文化財として有名。

 藤井絞(株)/伝統的な京鹿の子、さらに有松の木綿絞りの技術も導入し、職人と共に新しい絞りの世界を表現。特に男物の額裏、羽織は秀逸。また藤井氏には男のきもの、羽織を365日着る人として大いに、実感を語ってもらいます。

 龍工房(株)/東京を代表する帯締め、帯揚げのメーカー。創意に満ちた洒脱な物語のある帯締め、帯揚げは見るだけでも楽しい。今回は、羽織紐を中心に《組む》文化、さまざまな技法による個性豊かな紐をご披露します。

 ちょっと足を伸ばすと

西荻窪 江戸紫

西荻窪が、江戸紫ゆかりの街であることをご存知ですか。松庵の豪農・仙蔵が京都の僧・円光の指導により、武蔵野に自生していた紫草を使って、青みがかった強い派手な紫色の染料【江戸紫】を開発し、これが全国的に流行。江戸紫で財をなした仙蔵は円光寺を寄進しましたが、明治の廃仏棄釈で廃寺となりました。いまは旧円光寺歴住墓碑・供養塔があるだけで、当時の面影はありません。一欅庵から徒歩5分ほどの場所にあります。

 

 

 

 


5-9きものOfficalBooKできました

2012-04-21 20:11:37 | イベント

3月31日、4月1日に”5-9きもの”を発表して以来、怒濤のように押し寄せてきた様々なことがあり、すっかりブログの更新が遅れました.怒濤のことの1つは、このオフィシャルブックの制作です。編集長や関係者が徹夜して作り上げた1冊に、5-9きものだけではなく、夏のきものの情報ギュッと詰めこんだ内容の濃いBOOKです。月刊アレコレと同じ、A5版、32ページです。お求めは下記から.1冊500円(送料無料)です。http://blog.arecole.com/

“5-9きもの”をまるごと詰めこんだOfficialBook、出ました!

 

呉服屋さん探検隊、隊員募集中!

2012-02-04 21:39:11 | イベント

呉服屋さん探検隊、スタートします!

呉服屋さん体験会(第1回)蒲田・ひつじや

満員御礼! 2月9日定員になりました! 

月刊アレコレの読者や「アレコレ着る人委員会」などに寄せられた要望を11つ実現してゆこうと12月4日のイベントに続き、第2弾のご要望企画をスタートします。今年最初の企画は「呉服屋さんを怖がってばかりいないで強い味方にすることができたら最高!数を頼みに敷居の高いお店に見学会にゆきたい」とのリクエストにお応えして「呉服屋さん探検隊」を企画しました。

 

第1回の探検する呉服店は、12月4日のイベントの出席者には、その意見は賛否両論ながら、「すご~い」と評判の東京大田区蒲田のひつじや呉服店。ご覧になりたい、知りたいという方は、当日のイベントの模様をあづまやきものひろばさんでアーカイブ放送していますので、アクセスしてみてください。また今、発売中の2月5日号の月刊アレコレ「きものびと十人十彩」にも登場していますが、店主・上田氏(写真)はきものの生き字引のような経験豊かな、しかも高い授業料を払って覚えた実体験に裏付けられた半端じゃない知識とお客様を美しくすることに一徹な情熱とを併せ持つ、なかなかの人物。呉服屋さんといっても1軒として同じお店はありませんが、アレコレはこんな呉服店と知り合ったらお客様は幸せだろうな、と思う1軒です。もちろん相性というものもありますが、時には思いが辛口になりますが、それもお客様やきものを愛するが故。今回は表から舞台裏までぶっちゃけて公開します。 怖い~といわれる本物の呉服屋さんの懐の深さ、間口の広さをアレコレ編集長がご案内します。どうぞ奮って参加ください。もちろん何か「買う」必要はありません。

 

<開催要項>

■日時/33日(土曜日)15:00~19:30

■内容/

1部・ひつじやさんを見る、聴く、体験会/15001715

店内を見学し、店主の蘊蓄を聞きながら呉服屋さんを体験します。きもののこと、呉服屋さんのこと、お手入れやお直し、この機会になんでも普段疑問に思っていること、不都合など…直接、店主にお聞きください。

2部・ひつじやさんを楽しむ、食べる 17301900

2部は場所を移して、若旦那が腕をふるう洋食“hitsuji Kitchen“を貸し切りし、店主、編集長を交え、おいしいお食事ときもの談義で楽しいひと時を過ごします。

■人数/10人限定(定員になり次第締め切ります)

■会費/おひとり5,000円(食事代も含む)

■申込方法/info@arecole.comまたはFAX 03-6808-1819まで


イベント参加者からのお便り(2)

2011-12-24 17:54:29 | イベント
このイベントに参加して感じたことです。今まで申したこととやや矛盾するのですがきもの文化自体は(戦前の生活には戻れないという前提ではありますが)なかなか元気なのではないでしょうか。好景気で着物がバンバン売れたという頃、今ほどきもの姿をあちらこちらで見かけなかったような気がするのですが、認識違いでしょうか。本、ショップ、きものイベント、着物に関するいろいろな現象はいまの方が元気なのでは?着物文化の隆盛って、もしかしたら呉服業界のきもの売上額と関係なかったりして…と思ってしまうくらい。まさに「着る人委員会」などという発案があって、そこに応募が殺到してしまうというようなこと自体、着物がそこそこ元気であることの表れであり、同時にきものを今の時代に根付かせることに一番有効なのだろうと思ったりします。
少し前から、アンティークというカテゴリーの存在を知りました。もうね、美しいというか、大胆というか、見事というか、言葉に表すことが出来ない程の素晴らしさにショックを受けました。生活用品ではなく、絵を飾るように飾ってなげめていたいきものがあるなんて…。改めて、このような素晴らしい歴史を持つ着物文化をなくしてしまうのはもったいないと心から思いました。最新号の七緒も早速買ってみました。着物というアイテムを取り巻くあらゆるものが混沌ンとしている今は、選択がたくさんあって逆に幸せなのかなと思ったりもします。でもその中で、今のニーズを柔軟に反映しつつ、さらに元気な昔ながらの呉服屋さんという扉もあってほしいと思います。呉服屋さんそのものが、きもの文化の大切な場所の1つだと思うから。

イベント参加者からのお便り(1)

2011-12-24 17:47:17 | イベント
「私は売る人、呉服屋さんは、着る人に指針を示し、その人 が望む着姿に導いてくれる、総合プロデューサーのようなものでは ないかと考えております。そして着る人も、売る人にはそうあって欲しいと望んでいる。もしくは、頭からそういう存在だと思っているのではないでしょうか。それは、雨宮さんがおっしゃったように、着る人のほとんどが赤ちゃんであり、外国人であるからです。どこの呉服屋さんも、ひつじやさんやあづまやさんのような、その人(生活、年齢、用途、経済状況)を見て、柔軟に対応してくれるお店であればどんなに良いでしょうね。きっと、そう言うお店が簡単に見つからないからこそ、わざわざ遠方からひつじやさんを訪れるような人がいるのだと思います。」

「ひつじやさんが仰った”客が呉服屋を育て、元気にすべし”という件ですが…正直な話、世の中の経済状況がよくならなければ呉服屋さんが元気になるのは難しいのかなと感じた次第です。呉服屋さんにとって良い客というのは、やはり購入してくれる、直接購入しなくてもその呉服屋さんの発展に何らかの形で貢献してくれる客だと思うのです。頻繁に店を訪れて、茶飲み話をしているだけではただの友達♥♥ 面倒かけて、迷惑かけて、苦言を呈して…でも最後には買ってくれるか、商売上のビッグチャンスに結びつけてくれた、などというオチがなければ、客とはいえないですよね。もつとも私などはさほど呉服店に貢献しているとも思えませんが、それでも、呉服店が元気あるためには、私のような小さな一般客も頑張って購入するよりほかはないような気がします。
今は良くも悪くも様々な情報を手に入れることができますので、きものを手に入れる場所として単純に呉服屋さんが一番とは思えないこともしばしあります。でも今のきものの流通の具合を考えると、現状では呉服店で買うことできっとその一番先の職人さんたちにつながっていると思えるものですから、呉服屋さんで購入するということは、ポイントが高いかと。早く景気が良くなって、経済力のある「客」がそれなりの力を発揮してくれるようになると良いのですが。
それにもう1つ、きものの世界を学ぶことについて。ひつじやさんはそれは無理とおっしゃいましたが、そもそもきものの世界の義務教育レベルくらいは取得していないと、呉服店に行ってもいたずらに店主を困らせるだけだと思うのです。そしておそらくひつじやさんも念頭においていらっしゃるだろう高等教育レベル…そこは着物をとりまく知識や話題が果てしなく広がり煌めく世界。その膨大さ、甚大さに失神しそうになりながらも、たとえほんのさわりでもそこに一歩足を踏み入れることが出来れば、それはこの上ない喜びです。着物を着たり、着物に興味を持ったりするようになると、残念ながらこの禁断の喜びの存在に気づいてしまい、そして無理を承知で近づくのでは…(続く)