ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

和良蛍を守る ホタル勉強会

2023-12-11 17:31:15 | ゲンジボタル

 和良蛍を守るためのホタル勉強会の講師として、和良蛍を守る会の招きで12月3日から一泊二日で岐阜県郡上市和良町を訪れた。
 自宅を朝の5時に出発し、中央道国立府中ICから土岐JCTで東海環状道を走り、美濃関JCTで東海北陸道の郡上八幡ICで降り、そこからは一般道で和良町へ。片道およそ390kmの道のりである。現地には正午前に到着し、勉強会は13時から市民センターの会議室で行った。休憩を挟みながら90分ほどホタルの基礎的な話から、ゲンジボタルの生態と生息環境の詳細について話し、和良のゲンジボタルの特徴と保全方法についても述べさせて頂いた。
 和良蛍は、まったくの自然発生で、幼虫やカワニナの放流は勿論、特に環境を保全する作業等も行ってはいない。それでも、数千を超えるゲンジボタルが乱舞する素晴らしい場所であるが、問題は、全国から訪れる鑑賞者への対応である。守る会のスタッフは、ボランティアでその対応を行っており、鑑賞者のマナーの問題もあるが、最大の課題は、車のライトによる光害への対策である。昨年と今年の6月に実際に訪問した時にも、光害が気になった。道を走る車のライトがゲンジボタルが乱舞するところを照らすのである。この問題をクリアすることが大変重要であろう。和良町は観光地ではなく、国の特別天然記念物であるオオサンショウウオも生息している農村地帯である。訪れる方々も、そのことを知って来る必要がある。
 和良蛍は、他の地域にはない特徴も多い。数千頭が乱舞するにも関わらずカワニナがとても少ない。また気象条件が良ければ、深夜23時近くまで多くのオスが飛び回るといった活動時間の長さも挙げられる。今後は、こうした地域特性も調べることも必要だ。来年の4月には、集団で上陸する光景が見られるだろうから、その時に再度訪れることとしたい。

 当ブログの更新はかなり久しぶりになるが、10月23日以来、写真撮影に出掛けておらず、掲載できる写真がないというのが理由である。出掛けていないのは、気象条件の悪さもあったが、撮って残しておきたいと強く思う風景が思い浮かばないというのも正直なところ。被写体はいくらでもあり、昆虫ならば「観察」の意味で出掛けることもあるが、過去に撮っていれば同じようなカットを繰り返すだけになるのも悔しい。
 今週15日の午前0時頃からは、ふたご座流星群が極大なのだが、どうも天気が怪しい。そうなると、今年はもう何も撮らずに終了し、一年を振り返った風景と昆虫の「自己ベスト10」を掲載して締めることになりそうである。

今年の6月に撮影した和良蛍写真を一部再現像しサムネイルで表示しました。元画像は1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

和良蛍の写真 和良蛍の写真 和良蛍の写真 和良蛍の写真
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