気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

のりこぼし椿を模して『あかいや』と

2016-03-09 20:43:47 | 主菓子とお干菓子
奈良では、春をよぶ東大寺二月堂のお水取りで賑わっており、
試別火で作られた「のりこぼし」という造花が、
二月堂の須弥壇の四隅に飾られておりますね。
玄関先ののりこぼし(造花)
この「のりこぼし」を模された萬々堂通則さんの「糊こぼし」は
二月から三月中旬まで修二会中の時期限定で作られ、
お稽古でもお目にかかれます。
この味わいは、口の中でサッと溶けだしますよ。

他にも良弁杉の『良弁』などもあり、名前を頂けるほど
東大寺とゆかりの深いお店になります。
なお「のりこぼし」のモチーフは開山堂にある「のりこぼし椿」です。
 開山堂ののりこぼし椿
先日山口椿園から、やって来た『のりこぼし椿』の花は
3つほど咲きました。
2/29 3/6 3/7
玄関先にも、飾らせていただいております
 3/9
 
話が長くなりましたね。
この『糊こぼし』を作ってみました。
色付けをして、丸めて均一にし、
さらに薄く花びら様に形を整えます。

漉し餡を真ん中にして、紅白の花びらで

黄身餡を花芯に似せるため、笊を使い

紅白の花びらで挟んだ漉し餡の上に
黄身餡をそっと置き、完成です。

名前は、のりこぼしでは・・・
お水取りをする井戸のことを「若狭井」(わかさい)といい、
別名『閼伽井屋』”あかいや”と呼ばれます。
この名を頂き、『あかいや』とし、
口の中でサッと、溶けだしてくれましたでしょうか。