今は、ライフル銃の弾は手詰めをする人は多数いますが、
散弾銃の弾はサボットを除けば作成費用の関係で手詰めをする人はほとんどいませんよね。
しかし、昔は外国の人から、
「日本人は金属(ライフル薬きょう)は捨ててゆくけど、紙(ショットシェル)は拾ってゆく」
と不思議がられていたほど散弾銃の弾の手詰めはポピュラーでした。
もっとも、昔の日本は大金持ちの人以外はなかなかライフル銃を持てませんでしたし、
弾も軍隊ベースのベルダン式が主流でリロードが難しかったのも関係していると思います。
そんな昔の鉄砲撃ちだったら必須で持っていたであろう物をある方からいただきました。
それはこれ
火薬や散弾の適量を掬うだけで良い計量カップ(?)です。
箱の横には火薬とそれに対応する散弾(鉛)の量が書かれています。
しかし、ビックリするのは火薬が「無煙火薬」ではなく「黒色火薬」で、
口径が火縄銃対応であろう4番から始まっていることです。
なので、私が生まれるずっと前に使われていた物のようですね。
漫画家の矢口孝雄先生の書かれた「マタギ」の中では、
若手のマタギが30番の口径を使っていることが書かれている場面があったような気がします。
そしてその計量カップと一緒にもらったものがこれ、
先ほどの計量カップよりだいぶ新しい時代のものになりますが、
まだプラスチックのワッズを使っていない時代に使われていたコルスと紙の送り蓋。
コルスは流石にウールでは無くフェルトベースのようですが、
これで散弾にも一発弾にも使っていたはずです。
本当に昔は色々な種類な口径があったようですね。
一時は「スクエアチャージ」が出来る口径として持てはやされたけど、
アメリカナイズされることによって12番に駆逐された16番が一番残っていたというのも
感懐深いものですね。