保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

雨の渓谷、山の呼吸を感じながら、耳を澄ますと・・・

2011-08-22 16:48:34 | 船頭の目・・・雑感・雑記
昨日、保津川に約一ヶ月ぶりとなる本格的な雨が降りました。

連日、38度を上回る猛暑!

その厳しい暑さの中を、お盆休暇の6日間をフル稼働で対応した
船頭たちにとっては、まさに「恵みの雨」となりました。

天気も、舟の運航時間内はそれほど大きな崩れもなく、気温もぐっと下がり、
ご乗船下さったお客さんにも涼しい保津川下りを体験して頂けたのではないでしょうか?

今年の日照り続き・・・苦しんでいたのは船頭だけではなかったようです。

実は保津峡の山々と木々、そこに生息する動物や昆虫、植物等に至るまで、
心待ちにしていた「恵みの雨」だったと思います。

山々はこの猛暑と厳しい日光を受け、水分を蒸発しまくり、木々も喉が
乾いていたことでしょうし、谷川もカラカラに日干しあがっていたので、
小さな淡水魚たちもイキイキと元気になったのではないでしょうか?

今回の雨は山という大きな自然が待ちに待った雨だったようです。

渓谷を舟で下る間、山から上がる白い湯気のような靄を見てると
さらにその気持ちが増してきます。

雨を体一杯に受けて、山が大きく呼吸しているようです。
そう、山の深呼吸です!

小雨降る山々に靄が立ち込め、木々の葉っぱから水滴が落ち、苔が
緑色に光輝く、潤いある渓谷の風景を眺めていると、確かに
「山が喜んでいる!」「自然は確かに生きている!」と実感できます。

耳を澄ますと、山の声と山に棲む者たちの笑い声が聞こえてくるような気がします。

私達人間もこの地球という大地に生きる者です。

その大地が山であろうと、家の地面であろうとコンクリートの道であろうと
すべてそれは地球の大地であり、今、確かに生きている自然の上に我々の生活が
成り立ち存在するのだということを忘れたくないですね。

まさに、私達は生かされているのですね!
私はその自然の大きな働きを、日々、リアルに感じ気づくことが
できる場所が仕事場であることをとても幸運に思うのです。

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