今年になってから、ずっと行こう行こうと思っていた、琴似の居酒屋「D」へ。まずはちょいとビールで喉をうるおす。さあ、今日のメニューも気になるものばかりである。この店、メニューを見ると実にそっけない記載であるが、出てくるものはほとんど間違いなく美味しい。
まずは赤ガレイとニシンの刺身、酒はマスターにお任せして黒龍垂れ口を出してもらう。刺身は赤ガレイのしっとりした感じも美味しかったが、やはり珍しいニシンだ。細かく骨切りされているので小骨が気にならず、ニシンのちょうど良い脂分だけが感じられる。
続いて海老と野菜のゼリー寄せ。透明なゼリー状の出汁がかかっているのかと思ったら、牛筋からとった自家製ゼラチンでしっかり固めたもの。しかし口どけは良いし、濃厚な味わい。その中からいろいろ野菜としっかりした海老の身が大量に出てくるのだ。
続いて、根知男山吟醸生をお供に、天然ぶりのかぶと煮。いわゆる寒ブリというのは非常に高値がつくものだが、子供がちょっと入った瞬間(まだ栄養はほとんど取られていない)に、値段が1/4くらいになるのだそうだ。そのお得なところを頂く。指同士が張り付いてしまうほどのゼラチン質だが、食べるとさっぱりしている。肉らしいところから、トロトロの部分まで味わいも幅広く楽しめる。
ぶりかぶとで酒を飲むのを忘れてしまい、生しいたけ焼きを食べつつ、残りの酒を飲む。最後に洋酒をということで、マスターに頼むと「今日は余りないんですが」と、訳の分からないマニアックボトルを5本ほど出してきた。いろいろなオールドボトルに目がくらみつつ、DANIEL BOUJU EMPEREURというコニャックと、ホタテグラタンを注文。
コニャックはつぎだした瞬間に分かる甘い香り、飲んでみると程よく酸味が入り、重さがなく飲みやすい。その余韻の長さを楽しみつつ、ぷりぷりしたホタテとエリンギの入ったグラタンを食べる。洋風組み合わせがピタリ。
最後に小皿に謎の紫色の練り物のようなものが出た。紫芋かとおもったら、ナッツとレーズン入りのチーズに餡子をまぜたものなのだ。これが絶妙の味わいで、誰かぜひハーゲンダッツ社に教えてやって、製品化してほしいものだ。
本日は朝早くからの仕事で、これにて帰宅。疲れた。