散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20190510最近読んだ本

2019年05月10日 23時47分28秒 | 読書
■「象牙の塔の殺人」アイザック・アシモフ
再読。

■「ビット・プレイヤー」グレッグ・イーガン

■「逆説の日本史22」井沢元彦

■「ヒト夜の永い夢」柴田勝家
南方熊楠を主人公にして、生体物質(粘菌)による人工知能をテーマにした作品。伝奇モノは苦手なのだが、これは面白く読めた。

以下、図書館の5冊。
■「給食のおにいさん 受験」遠藤彩見

■「給食のおにいさん 浪人」遠藤彩見

■「迎撃せよ」福田和代
再読。

■「きえもの日記」高山なおみ

■「ゲイカップルに萌えたら迷惑ですか?」牧村朝子

何とか週末にたどり着いたら

2019年05月10日 19時27分20秒 | 飲み歩き・琴似界隈
とりあえず今週の営業は終了。幸いにして4営業日だったが、体が慣れていないというか、疲れたよね。

ということで若干のもやもやを抱えて琴似に着き、ついふらふらと「S」へ。今日は家族連れ、サラリーマングループとそこそこの客入りである。私は特製ハイボールと冷製ハラミでスタート。



何か焼いてもらうかということで、ヤゲン軟骨、カシラ、ガツ(だったと思う)を注文。ここは味付けをおまかせできるのだが、3本とも塩で仕上がって来た。



さて、梅割り(結構酔う)をもらって、ちょっとしたつまみとしてガツキムチを注文する。これ、値段の割に長持ちする、ハイコストパフォーマンス商品なのである。





キムチの味付けが結構辛く、少し甘い梅割りが進むね。歯ごたえも結構あるため満腹感が湧いてきて、これにて終了。何とか今週も終わったが、来週は5営業日のフル出勤だ。何か気のまぎれるイベントでもあれば良いのだが。


定番のコースを回っていくよ

2019年05月09日 19時36分23秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
ということで、2週間ちょっとぶりにすすきののバー「N」へ。相変わらず一番目の客だ。

1杯目は久々に飲みたかったアクアビットモスコミュール。やっぱりこの香りと酸味だね。



2杯目はカルヴァドス+キュンメル+抹茶リキュールのカクテル。香りでカルヴァドスが圧倒し、全体的にその印象は強い。何となく和風の感じは出ているように思えるが。



連休中の話をするが、私は特別なことをあまりしていないからなあ。どちらかというと話を聞く側にまわり、最後の一杯は渋い所で鶴17年をゆっくりと飲む。



まあ、こんなところである程度酔っぱらったようで、帰宅。

天気は良いが

2019年05月08日 18時51分19秒 | 飲み歩き・琴似界隈
天気は良いが、気温がどうにも上がらない。通勤している人々も「まだコートはいるじゃない派」と「一度脱いだら潔く着ないもんだ派」に分かれているではないか(私は悩みつつも後者)。

帰宅途中に二十四軒の居酒屋「F」へ。先客が1名いたので一つ席を空けて座ったら、その人の連れが後からやってきて、二人の間に座った。何故そうやって狭い方に座るかね?

気温は低いがいつもの酎ハイでスタート。通しは納豆豆腐。つまみに千本ネギ酢味噌というのを注文した。



葱を要所要所で食べながら、親鳥も食べる。歯ごたえが強い。


→写真の角度が変だ。

これも定番の鶏軟骨。歯ごたえが強く、何だか満腹感が湧いて来たぞ。



ということで、ここまでにしよう。見ての通り、天気は良いんだよなあ。


連休最終日に少しばかりの贅沢

2019年05月06日 13時33分28秒 | 食べ歩き
本日、連休最終日。10連休でない人には(休めなかった人もいることでしょう)申し訳ないが、あっという間と言えばあっという間である。今年は無駄な贅沢イベント(札幌市内に宿泊したり、タイ古式マッサージを体験したり)をやらなかったので、最終日にちょっとお金を使うことにしよう。

ということで、琴似のマッサージ店「R」へ。



初めて行くところだが、60分ほど全身もみほぐしをしてもらった。最初は「ずいぶん軽めにやるんだな」と思ったが、途中から強弱交えて、揉み&ストレッチをされ、体が軽くなったような気がする。

さて、昼食だ。1軒目には振られ(混雑するようになってきたか)、2軒目のイタリアンレストラン「TI」へ。ランチセットから前菜+パスタ+デザート+コーヒーを選択。

前菜はブロッコリーのクネル、パプリカのマリネ、鶏ハム。



クネルは舌触りが面白く、ブロッコリーの味がハッキリしている感じ。パプリカはスパイスが効いており、なかなか美味い。少し塩気が強いようにも思うが、本当は白ワイン辺りと合わせれば、良いんだろうな(残念)。

続いてボンゴレビアンコ。これはまあ、見ての通りの味だ。



デザートはチョコレートケーキにオレンジ、生クリーム添え。



コーヒーが出てからデザートが出るまで結構時間がかかってしまったので、コーヒーをもう一杯サービスしてもらった。



ああ、もう終わりだね連休。この後、図書館に立ち寄ってから帰る。

20190505ギャラリー巡り

2019年05月05日 16時20分31秒 | ART
本日は芸森→紅櫻公園→SCARTSの3か所。

■札幌芸術の森美術館「砂澤ビッキ 風」。
「四つの風」:一番最初のコーナーに「四つの風」の3D再現映像があった。データを採取できたので「四つの柱をブロンズ等で再現可能。その是非については議論が必要」という解説があったが、再現することを「是」とする意見なんてあるのだろうか?(と思ったら、道新の美術欄にそのような意見が書いてあった)。ビッキの「俺の仕事はこれまでだ。あとは風雪の鑿が手を加えるのだ」という言葉を素直に受け止めると、このまま朽ち果てて消え去るのを良しとするしかないのではなかろうか。

「風の王と王妃」:下部は繋がり、上部が王と王妃を表す形の彫刻。同タイトルで複数作品あるのだが、王と王妃の距離感の微妙な違いが興味深い。
「風に聴く」:舟を表すような大きな丸木と4人の人物を表すかのようなパーツを組み合わせた作品。物語性が強い。
「集吸呼A」:もともと「集呼吸」となるはずの作品名を間違えてこうなってしまった作品。この辺の作品では、複数のパーツによる関係性の表現が目についた。

「風の目」:鑿が入っているのでもちろん作品なのだが、それを超えて樹木の命そのものであるかのような物体である。
「Images of British Columbia」:同名の作品が4点あったが、眼の部分が口になった小動物のような作品が代表するように、なかなかユーモラスである。
「偏畸樹形」:巻物形式の作品であり、ビッキが思うままにイメージを連ねて行ったように思える。

「午前3時の玩具」:ビッキが「ミクロとマクロの二つの世界があります」というだけあって、大作の木彫とは対照的な作品群。
「鳥の巣(椅子)」:自身が良く座っていたそうだが、かなり大振りの椅子で、これに座っていたら只者じゃない感じだ。
「隔生A・C」:パラボラアンテナに台座である二等辺三角形が刺さっているような形。ビッキ作品には非常に珍しい、幾何学的な作品である。

旭川美術館、洞爺湖芸術館からの出品と、個人蔵の作品がかなりあったため、興味深く見ることができた。資料コーナーに「新婦人」という雑誌があり、「イカス男性 彫刻家砂沢ビッキー」(ママ)という特集が組まれていた。現在から見るビッキと、かつての姿は違うのかもしれない。



工芸館「0さいからのげいじゅつのもり ドライブインシアター」は、子供がいないと入れない雰囲気に満ちていたためパス。暑さに耐えかねて、珍しくソフトドリンクを飲む。



入口そばにあるマルタ・パン「浮かぶ彫刻・札幌」は係留する部品を修理中ということで、紐につながれるお姿となっていた。

 

札幌市立大学付近で熊出没の注意の張り紙がある。芸術の森敷地内では熊の姿は見られていないらしい。まさかとは思うが、ご注意を。



バスで真駒内に戻るが、バス停の近くに新しい建物が建っていた。個人の住宅なのかな?


→奥に見える茶色いログハウスのようなものが新たに建っていた。

続いて、真駒内駅から歩いて紅櫻公園へ。ここは真駒内から行っても、自衛隊前駅から行っても非常に行きづらい場所にあるのだ。暑さに(多分25度くらい?)ふらふらになり、到着。ここへの道は歩いてくる人の事、考えてないよね。



私は桜には興味が無いのだが、ここの入場券を頂いたのと、この中でジンの蒸留をしているのが気になって来てみることとなった。



ジン製造工場(小さい)に行くと、ジンに漬け込むための植物写真が置いてあった。ジュニパーベリーというのはジンの根幹をなす、代表的な植物である(日本名は杜松(ねず))。それから、北海道産の材料として日高昆布が使用されている。



その他、芽室の切干大根、北海道産椎茸も香りづけに使われているのである(製品の種類による)。



ジンの蒸留器を眺め、解説のテレビ番組と思しき録画を見て終了。

 

見学時間内だったのだが、担当の方に案内してもらえるかどうかは不明。また、レストランの建物に行けば試飲・購入ができるとのことだったが、一応、これまで出荷されたのは全部飲んでいるし、結構、高いんだよね(1本4000円以上する)。つい、腰が引けてしまった。

周辺を見て回ると、池と雰囲気のある建物がある。この池の周りに、長大な望遠レンズをつけたカメラを持っている人が何人かいた。水面を狙っているようだったのだが、果たして何を写そうとしていたのか。魚でもないようだし、桜が散るところなのだろうか。



茶屋のようなところがあり、蕎麦を出しているらしい(15時前なので、本日売り切れ)。



何となく不完全燃焼で、帰りは歩いて自衛隊前駅へ。暑く日陰もなく、容赦ない日差しが差す。



この流れで、ついすすきので下車して飲みに行ってしまった。

一杯やった後、SCARTSへ。途中の地下通路にStudio Rocca.inc「UNDER UNIVERS」というCGによるダンスムービーが流れていた。



いろいろとぐったりである。

ゴールデンウィーク最後の外飲みはここへ

2019年05月05日 15時46分23秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
今日はかなり歩いて疲れた。喉が渇いてたまらない気分になり、地下鉄南北線すすきの駅で下車して、「HKD」へ飛び込む。15時過ぎだが、一人で飲んでいる客も結構いるようだ。

さすがの私も今日の1杯目はビール(但し、小ジョッキにしておいた)。美味い、というより喉にしみる。



へえ、晩酌セットというのができたのか。15時~20時の間注文可能なので、今も頼めるのだが、今日はそういう気分じゃない。



今日は豆腐が食べたくなっていたのだ。年寄りじみた意見だが、もう酒のつまみは豆腐でいい。いや、むしろ豆腐がいい。昔は煮込みとか濃厚なものを食べずにはいられなかったのだが、もう豆腐で十分ではないか。もう一品も枯れた感じで、松前漬けだな。


→文句なし!


→歯ごたえがよろしい。

飲み物は日本酒という手もあったが、今日の体のほてりにはからり芋ソーダ割りを行こう。追加料金なしでソーダ割りにしてくれるのもありがたいが、さらにこのソーダの炭酸が強いのである。開けたばかりだと思うが、実に嬉しいね。



2杯2品でちょうど良い所だ。これで勘定をしてもらうと900円未満なのだから、ありがたい店、ありがたや豆腐というところではあるまいか。但し、鹿肉のたたき、礼文ホッケの生ハムあたりも気になるメニューであったので、いずれ試してみたいかも。

ついに行ってしまった

2019年05月05日 12時17分36秒 | 食べ歩き
なんとか昼頃には街中に出てきて、昼食をとることになった。しかし、今日は日曜日だからなあ。ゴールデンウィーク中は営業していた飲食店も5/5、6は休みというところが多いんじゃないかなあ。
 
次の移動もあるし、地下鉄駅からあまり離れたくないなと思い、ビルの飲食店街につながっているところまで行ってみた。ほとんどの店が営業していないのだが、どうも炒め物の香りがする。ものすごい有名店ではあるが、これまで何となく行ったことが無かったのだが、行ってみるか。
 
そう、ここである。
 
→有名だよね?
 
階段を上がると、思ったほど店の中は混雑していないようだ。メニューのバリエーションがものすごくありそうだが、ここは初めて行く人間に相応しい、Aセットにしよう。
 
 
店に入ると、調理スペースを中心にした変形円形カウンター。思っていたよりも座席数が多い。これなら奥に座るべきだったかもしれないが、焦って、手前の席でオッサンの隣に座ってしまった。オッサンも「よりによって、隣に座るなよ」と思ったかもしれない。
 
食券を出すと、あらかじめある程度仕上がっている焼そばを炒めなおしている。先にスープ、その後でAセットがやって来た。おお、なんだかすごく盛りだくさんじゃないか。
 
 
焼そば(こうなると少なく見えるね)、イカと海老、野菜炒め、目玉焼きにハム、キャベツ千切りまで添えられているという充実っぷりだ。そしてここにソースをかける。私が使ったのは、特製ソース、ソース、キムチソースだったかな。そうなのだ、この店はカウンターにある各種ソースで自分で味付けするという方式なのである。
 
「何たる手抜き!」と思う人もいるかもしれないが、個人の好みに合わせて味付できるというのを良しとするかどうかである。また、昔ながらの焼きそば屋さんでは、味付を極めて薄くしておき、自分でソースを足すという店がある(小樽長崎屋の地下の店とか、函館の「MK」とか)。それと同じような仕組みと思えば、街に一軒は欲しくなるスタイルの店ではなかろうか。
 
さて、焼そばはそれなりの味。自分の好みでソースを混ぜて行けば、さらなる変化が味わえるだろう。目玉焼きがついてくるのも嬉しい所。それからイカの焼いたものがとても柔らかい。野菜もたっぷりあるし、これはこれで完成されたメニューだな。
 
他の人の注文を聞いていると、焼そばの量を表す「並」「大盛り」を選んで、トッピング注文が殆どである。私も次回は「並」か「大盛り」に「たまご+ウインナー」か「ハンバーグ」あたりにしてみたい。いや、カレーライス&やきそばコンビというのもあるのか…。

一日散歩2(5)小樽・終わり

2019年05月04日 20時50分04秒 | 飲み歩き・北海道内
締めは恒例のバー「A」へ。18時半頃うかがった所、先客がすでに3名いた。1杯目はジンフィズから。



いつもの通り、通しも出してもらう。今日は1軒目で腹一杯という訳ではないので、ちょうど良い量がありがたい。



マスターと雑談をしているうちに、1軒目のハイボールが濃かったことがじわじわ分かってくる。結構酔っぱらっていることに気が付いたのだ。今日は少し控えめだな、ということで、2杯目はラガヴーリン16年をストレートで飲む。



ウイスキーストレートが控えめなのか? と疑問に思われる向きがあるだろうが、強いカクテルよりアルコールの総量では少ないのである(ウイスキーシングル30ml、カクテル60mlで、ものによってはアルコール度数30度超)。

後から来たお客さんがジュークボックスで曲をかけたので、私もかけさせてもらおうかな。


→選曲「ルビーの指輪」「飛んでイスタンブール」。

締めはマッカラン12年をこちらもストレートで(写真が無いが、かなり酔っていたのだろう)。後は時間調整をして、最寄りのバス停から帰るだけである(一日散歩の旅なのに、また、最後をバスにしてしまった)。



それでは、また来ます!



おお、小樽駅発のバスはかなり混雑していた。2席並びの席が完全に空いているところはないくらいだ。通路側の適当な席に座り、ウトウトしながら自宅近くへ。途中寝てしまったが、何とか目覚めて、無事降車することができた。

今日のJR乗車時間は3時間47分(大したこと無し)、運賃3970円相当。ついでに歩数16226歩(苫小牧で1時間くらい歩いた)、読んだ本1冊(捗らない…)という、一日散歩の旅であった。比較的近場を3カ所回るだけなのだが、これでも時間に余裕がない。JR北海道には客が少ない→減便→使いにくくて客がさらに減る→廃線、以外の作戦は無いのだろうか。

一日散歩2(4)小樽・続き

2019年05月04日 18時14分05秒 | 飲み歩き・北海道内
慌ただしく17時になってしまった。ということで、飲みに行きますか。



前回好印象だった店をすかさず再訪することにした。明日明後日は休みだが、今日は何とか営業していたようである。

日中は結構暑かったのでハイボールでスタート。この店のハイボール、後で気が付いたが相当濃いみたいだ。



まずはつけ揚げとポテトサラダ。



今日は濃厚な常連がいないため、比較的静かに過ごす。2品目は冷奴。



ハイボールをお代わりして、ホタテ焼き。



もう一杯くらいとハイボールを頂く。漬物でも食べようかなと注文してみたところ、「ちょっと良いのが無いわ」と言われ、枝豆が出てきた。休みに向けて、品薄になっているかもしれないね。



次に店に来たお客さんが扱っているという、いかすみ入さきいかというのが、サービスで回って来た。これが相当美味い。



つい「これ、買いますわ!」と言って、卸値で売ってもらった。これを小樽みやげということにしよう。



というところで切り上げて、2軒目に移動する。小樽の桜は今日あたりがちょうど見ごろかも。


一日散歩2(3)小樽

2019年05月04日 16時46分42秒 | ART
セラミックアートセンターからバスで野幌駅に戻り、野幌から札幌へ、札幌から小樽に移動する。しかし、札幌駅から乗って来た(多少)酔っぱらった集団の傍若無人ぶりには腹が立つ。私に超能力があったら、全員死んでるぞ。

ということで、15時45分頃に小樽到着。一日散歩きっぷで3か所回ると、時間的にはかなり厳しいのである。さて、小樽駅前付近は不愉快なくらい(←これは自分勝手な我儘です)観光客がいるのだが、目的地にはあまり人がいなかった。実にありがたい。

■小樽芸術村「浮世絵コレクション展第1期 小林清親「光線画」を中心に」。
「亀戸梅屋敷」:比較のために広重の「名所江戸百景亀戸梅屋敷」が展示されており、こちらは例の梅の木がドーンと前面に描かれたもの。それに比べて清親のものはケレン味がなく、穏やかな風景である。
「両国花火之図」:まさしくドーンと大輪の花火が咲いている。これも広重の「名所江戸百景両国花火」が対比されているのだが、広重の花火は巻菱のようなトゲトゲっぽいものが浮かんでいるだけで花が無い。わずか20年強で花火がド派手になったのか。それとも「花火ってこういうものだよね」というコンセンサスが変わったのか。
「日本橋夜」:電灯のある時代というものである。

「高輪牛町朧月景」:リアリティのある鉄道図。これに対して三代広重「東京八ツ山下海岸蒸気車鉄道之図」は悲しいくらいウソっぽい。最も作成年代からして、本物の鉄道を見ずに描いた想像図ということなので、やむを得ないのだ。
「千ほんくい両国橋」:永井荷風が「明治初年の東京を窺い知るべき無常の資料」と清親の版画を評したとか。
「今戸夏月」:料亭か茶屋の2階だろうか。こちらは木下杢太郎が「夜となると、世界はいよいよ彼の手の内」「ああ昔の東京は遊惰であった」と言ったとか。

「梅若神社」:一般的に浮世絵の雨は黒い線で表現されるが、彼は白い線による雨という技法を用いた。
「品川海上眺望図」:夕日の手前に巨大な外輪船を描き、あえて逆光を表現しているもの。
「明治十四年一月廿六日出火 両国大火浅草橋」:両国大火をスケッチして回っているうちに、自分の家も焼けていたというジャーナリスト清親の面目躍如(なのかどうか)。

広重と清親の比較や技法解説など、なかなか見どころの多い展覧会であった。



2期以降も楽しみだ。



小樽美術館を通過して、国松明日香「風渡る」。


一日散歩2(2)江別

2019年05月04日 13時09分32秒 | ART
苫小牧から白石まで移動し、そこから野幌へ。駅前からバスに乗ろうと思ったら、駅前が整備されており、バス停の位置も分かりやすくなっている。以前の野幌駅南口からセラミックアートセンターに行くバスは、駅前から少々外れたところにあったのだ。





ところがバス停に行くと予定していた時間にバスがない。時刻表を見誤ったかと思って焦ったが、どうも私が乗ろうとしていたのは野幌駅北口から北広島に行く途中でセラミックアートセンターに立ち寄るものだったようだ。慌てて、北口に向かうと、予定通りのバスがあった。

この野幌駅北口からのバスは本数が少ないが、南口から出るものに比べて、通るバス停が少なく、円滑に目的地に着いた(といっても2分くらいしか変わらないのだが)。



■セラミックアートセンター「地域文化功労者表彰記念 手島圭三郎絵本原画展」。春をテーマにした絵本の原画展示である。絵本作成の様子についても解説があり、シンプルな中にも手間がかかっていることが良く分かる。

物語の主人公を決めると、どの方向からでも書けるように練習し、さらにスケッチと絵本のテーマ決めを行う。



絵葉書サイズの画を描き、起承転結のストーリー作り。



原画の1/2サイズ(面積でいうと1/4)で画を決めていく。



フルサイズの原画を作成。



版木は全部で60~70枚程度になるそうだ。



彫る作業に2週間、その後に全ページを刷り、タイトルを彫り刷って完成に至る。



原画も良かったが、実際の絵本は手に取って見ることができるせいか、画に迫力を感じる。その仕上がりも含めて、素晴らしい仕事を見ることができた。



江別は苫小牧よりは気温が高いのだろう。桜が見ごろになってきているようだ。


一日散歩2(1)苫小牧

2019年05月04日 11時35分56秒 | ART
このゴールデンウィークでは、2回目の一日散歩(きっぷを使った旅)になる。前回よりは1時間遅く出発するということで、ゆとりをもって家をでる。まだ気温はそれほど高くはないが、寒いという感じはしない好天である。



JR琴似駅で一日散歩切符を購入してスタート。



最初の目的地は苫小牧である(この間も通過はした)。苫小牧はやはり気温が低いのだろう。図書館の前にある桜はまだほとんど花が開いていない。



ということで目的地はここ(JR駅からだと遠いのだが、やむを得ないのだ)。



■苫小牧市美術博物館「とまこまい考古コレクション-縄文からトーチカまで-」。
「石棒」:入場してすぐ「男性器のような形を作り出すもので」と解説のある石棒。墓の副葬品として出るそうなのだが、何を願って埋めたものなのだろうか…。



「縄文時代早期の土器」:いわゆる縄文式土器が年代ごとに並べてあり、これは7000~9000年前くらいのものらしい。



「ミニチュア土器」:オモチャなのか、練習用なのか、儀礼用なのかは目的不明とか。「今度、こんな形のを作ってみようと思うだけど」と作家がスポンサーにプレゼンする目的ではあるまいか、などと妄想が湧いた。



企画展も良いのだけれども、常設展の考古学展示も充実しているので、好きな方はぜひ合わせてじっくり見るべきだと思う。木製の舟などは、常設展示の方が立派なものを展示しているし、土器も解説が弱いが展示数は常設の方が多いと思う。



中庭展示は半谷学「Flower Fall 花降り」である。先日、札幌彫刻美術館でも展示をしていた人だ。



■苫小牧市美術博物館「植物細事記」。身近な植物をスキャナーで取り込んで展示するというもの。細かく植物の特徴を見るには、とても良いものである。

「エゾタンポポ」「シコタンタンポポ」「セイヨウタンポポ」:タンポポにはいわゆる在来種と外来種があるのは知っていたが、在来種が2種(エゾ、シコタン)あるとは知らなかった。よく見ると形状がかなり違うことが分かる。

「エゾタンポポ」


「シコタンタンポポ」


「セイヨウタンポポ」


というところで駅に戻る。駅前通りはとにかく人がいない。



と思ったら、こんな彫刻があるのに気が付いた。過去の記事を見ても、初めて出会うもののようである。

本田明二「母と子」。



山田吉泰「夢の花束」。



何だか寂しげな苫小牧駅。


20190503最近読んだ本

2019年05月03日 22時38分20秒 | 読書
■「かがやき荘西荻探偵局」東川篤哉
強力な女子キャラ3名を探偵役にして、ユーモアと本格ミステリの要素がかみ合っている。

■「アリス殺し」小林泰三
夢と現実の登場人物と殺人事件がリンクして進む。しかしながらストーリーには論理性があり、ある驚きポイントでは、私は「十角館の殺人」を思い起こしたくらいである。しかしながら、この作者だけに、話はそこにとどまらずとんでもない結末へ。

■「散りしかたみに」近藤史恵
再読。

■「裏山の宇宙船 上下」笹本祐一

■「宇宙の炎の道 ペリーローダン592」ヴィンター、ツィーグラー
エレメントの十戒という新たな攻撃が人類に迫る。

■「水晶宮の影 グイン・サーガ145」五代ゆう
ラストでついにキーパーソンであろうと思われる、あのお方が…。この話で「あのお方」というと、もう誰だかわかってしまうという。

以下、図書館の3冊。
■「中年体育」角田光代
こんなこと、できない。

■「正しい家計管理」林總
これもできない。

■「妻と正しくケンカする方法」小林美智子
これもムリ。世の中には不可能なことが沢山ある。