ジオパークに関する「認知度調査/不満改善調査 報告書」
一般社団法人地域経営推進センターが2019 年 1 月 18 日~1 月 24 日、
「ジオパーク活動が、ジオパークがある地域の住民やそれ以外に住む一般市民にどの程 度認知されているのか」などの把握のため、全国の 18 歳以上の男女を対象インターネットを使ったアンケート調査(回答数11,074 回答、そのうち有効サンプル数10,820 回答)を実 施した。
調査結果をまとめた「認知度調査/不満改善調査 報告書」(2019年3月31日)から一部を抜粋した。
〔全国にあるジオパークについて〕
不満や改善を感じたジオパークについて 不満の理由
認知度
筑波山地域ジオパークについて
・名前を知っているが、行ったことはない(青色) 16%
・名前を知っていて行ったことが有る(黄色) 4%
・名前を知っていて行ったことが有り、かつ再度訪問したい(赤色)2%
リピーターの数は国連世界観光機関の観光地の集客力を示す指標として挙げている項目である。再度訪問したいが「2%」は観光スポットとして魅力度アップが求められているともいえる。
地域ごとの不満な点、筑波山地域ジオパーク
筑波山地域ジオパークの不満は少ない方で回答17
・不満の回答が多かった項目
案内標示、看板、観光案内の内容が分かりにくかった 29.4%
既存の食や温泉、観光サービスが良くなかった 29.4%
どうジオパークなのか分からなかた 29.4%
費用・料金がサービスに見合わなかった 23.5%
これまでと違う新たな気づきがなかった 23.5%
絶景が見られなかった 23.5%
・不満の回答が少なかった項目
来訪者に対するサービス・対応がよくなかった 5.9%
「プラタモリのような謎解き体験ができなかった」 0.0%
看板を現地で見ると
〔駐停車禁止区域〕 梅林交番横、この看板に近づいて見る人はどのくらいかな。
筑波山案内板を見る人
ジオパークの看板は見ないで素通り
「筑波山をまるごと楽しもう!」
案内図もみたし”分かっていますよ”ということか。
登山客を見ているとジオサイトの説明文は読まない人が多い。
奇岩もジオの観点からの説明が欲しい。
例えば「北斗岩」のどんな岩、
どうしてできたのと付記して有ればと思う。
ホームページや地質標本館へ行くと分かるが・・・。
〔地質標本館〕中新世の化石
〔地質標本館〕岩石の標本
現地現物で分かると「新たな気づき」もあるかもしれない。
〔左は筑波山地域ジオパークのホームページの一部〕
〔リーフレットなど〕
筑波山地域ジオパーク推進協議会の「旅と地球」(表紙と裏表紙)
日本語のほか英語、中国語のものがある。
記事、写真で分かりやすいが、筑波山に来た観光客が受け取ることは不可能だろうし・・・。
筑波山地域ジオパーク推進協議会の「Mt.TSUKUBA AREA GEOPARK」
7つのジオストーリーで地球を楽しむ!
地図もあり6つの「ゾーン」、これらが分かるのでよいが・・・。
”新たな気づき”が有るように!
登山道の休憩地点などに看板・パネル等の設置で
〔筑波山野鳥図鑑〕野鳥や植生の看板は有るが・・・・・。
〔自然研究路〕
➁、➂、➄の看板が他の登山道にも設置されると、”ジオ”が分かりやすくなる。
筑波山の成り立ちが分かれば筑波山は”噴火しない安全な山”であることが分かる。
〔霞ケ浦筑波国定公園特別地域〕
登山客が”国定公園”と”ジオパーク”の違いが、現地で分かるような工夫が有ればと思う。
”紙”、HP、標本館で分かるが、奇岩などを見て、
斑レイ岩やそのできた由来等の説明が有り、
”これが!” と感じれば新たな気づき”もあると思う。
時々、観光客から言われる。
「つくばエクスプレスに乗って つくばにくれば、筑波山にすぐ登れると思った。」
大鳥居のバス停で帰りのバスを待つ長い列。登山も一苦労。
ボトルネックはこれだ。アクセスの改善が急務だと思う。
〔関連記事〕
筑波山の生い立ち 筑波山は噴火しない安全な山