★加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社、2009/のちに新潮文庫、2016)
東京大学文学部教授の加藤陽子氏は反保守の歴史学者だと思っていたが、本書を読むと、歴史を資料やディテールに沿って都合よく組み直したり、自分の結論に引き寄せたりしていないことが分かる。
高校生を相手に、「どうして悲惨な戦争が惹き起こされたのか」「原因と責任者は」というシンプルな質問を軸に読み解く。
しかし、明治憲法の下で近代日本の戦争の大半が実施されたが、統帥権は天皇陛下にあった。それをどのような組織、制度、人物が誘導し、干犯し、戦争に至ったのかについて、もう少し解説をと思わないでもない。
とはいえ、著者は、戦争では勝ち組にも“相当の責任”があることを指摘する。2010年の小林秀雄賞を受賞した本書は、再読の価値が十分にある。
□庄司太郎(元アラビア石油取締役、オイルアナリスト)「日本近現代史を学び直す」(週刊金曜日 2017年7月15日号)を引用
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東京大学文学部教授の加藤陽子氏は反保守の歴史学者だと思っていたが、本書を読むと、歴史を資料やディテールに沿って都合よく組み直したり、自分の結論に引き寄せたりしていないことが分かる。
高校生を相手に、「どうして悲惨な戦争が惹き起こされたのか」「原因と責任者は」というシンプルな質問を軸に読み解く。
しかし、明治憲法の下で近代日本の戦争の大半が実施されたが、統帥権は天皇陛下にあった。それをどのような組織、制度、人物が誘導し、干犯し、戦争に至ったのかについて、もう少し解説をと思わないでもない。
とはいえ、著者は、戦争では勝ち組にも“相当の責任”があることを指摘する。2010年の小林秀雄賞を受賞した本書は、再読の価値が十分にある。
□庄司太郎(元アラビア石油取締役、オイルアナリスト)「日本近現代史を学び直す」(週刊金曜日 2017年7月15日号)を引用
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