空き時間を作りながら1か月弱利用しました。限られた時間だったため、想像以上に時間が足りなかったし、本番のデータが使えないのでレビューそのものに物足りなさを感じました。その中で第2弾の体験&レビューとなります。
体験機種:
DELL XPS 13 2-in-1 (7390)
好みが分かれる文字入力
キーボードはストロークが浅いです。旧ThinkPadのような深いストロークが良いと思う方だと好みが分かれると思います。
私はThinkPadのキーボードを好みますが、カチッと固めの打鍵感があるので、本機のキーボードも良いと考えます。
キーボードの耐久性は長期間使わないと分からないです。固めの打鍵感がどのようになるのかが気になります。
動画再生
コンパクトな筐体ながら質の高い液晶ディスプレイが備わっているため快適に動画閲覧でき、外出時にも安心して楽しめると思います。
スピーカーは最新のMacBookシリーズに劣るものの必要十分です。サウンドをイヤホンで聞いても不満はないので動画再生は合格点と言えるでしょう。
Adobe Fresco によるイラスト制作
私はiPad Pro などを利用していますが、比較するとタッチペンの追従が遅いです。残念ながらセミプロレベルでも実用的ではありません。
アートワークには物足りないので、メモを取るぐらいが現実的ではないでしょうか。
Adobe Premiere Rush による動画制作
時間の都合上、Premiere Pro だと拘っていろいろと編集してしまうため、Premiere Rushを使ってiPad Pro 12.9インチ 2020年版 256GBモデルと比較してみました。
編集データは、Adobe Creative Cloud のクラウドストレージで受け渡しをして同じものを使いました。
編集作業自体の問題はなく、Premiere Rush であればシンプルな機能とメニュー構成のため、視力が悪い(裸眼で0.1以下、コンタクトレンズ装着で自動車運転免許クリアのレベル)私が使っても、本機の13.4インチディスプレイにおいても作業に支障をきたすことは無かったです。
同一データでのレンダリング時間:5分16秒の4K Ultra HDの動画(約3GB)
DELL XPS 13 2-in-1 (7390)
レンダリング(書き出し時間):9分24秒
出力後のファイルサイズ:約3GB
iPad Pro 12.9インチ 2020年版 256GBモデル
レンダリング(書き出し時間):3分30秒
出力後のファイルサイズ:約1.5G
Premiere Rushにおいては残念ですが、iPad Proの方が圧倒的に早かったです。M1 iPad Proだと更に早くなるのではないでしょうか。
あくまでも私の考察ですが、Premiere Rush自体がUIを含めてiPadに最適化されているのではないでしょうか。Premiere RushはWindowsでも利用できますが、ビデオチップやメモリ、CPUの能力を使い切っていないように見えるし、アプリケーションの作り込みが足りないからこのような結果になったと考えます。Adobeインドに頑張って貰いたいし、XPSの最新モデル(Intel第12世代以上)をお借りして検証したいですね。デル様よろしく!
クリエイティブワーク
文書作成では十分使えるレベルですが、クリエイティブ関連に関しては若干物足りないです。5万のノートパソコンであれば最高ですが、BTOしていくと20万円以上になるはずなので、現行のIntel第10世代 CPUでは割高感しかないです。現在販売中のものはIntel第11世代以上になりますが、タッチペンの精度が向上しないと厳しいかなと思いました。マウス操作だけで使う人は大丈夫ですが、タッチペンを指でズームイン/ズームアウトできるので、マウス、指、タッチペン、キーボードを上手く組み合わせると作業効率が上がるはずです。
Intel第12世代以上でメモリがDDR5の構成であれば、処理能力が向上(M2より上?)するので、画像や動画書き出しの処理時間はかなり短縮されると予想します。
液晶ディスプレイのサイズが13.4インチです。画面領域の広さは作業効率と視野の広さに直結するので、現実的には外付け液晶ディスプレイを接続して使うことになると思います。
動画編集ワークフローの一例として、ホテルやカフェなどの外出先で本機 + Premiere Rushで軽く編集し、オフィスや自宅で本機を液晶ディスプレイと接続してPremiere Proで再編集するようなやり方がピッタリだと思いました。
3Dに関しては、アプリケーションによって難しいかもしれませんが、スペックを要求しないものであれば何とか作業できるでしょう。しかし、現実的にはIntel第12世代以上の自作PC(デスクトップPC)の方がコストパフォーマンスが高いです。
DELL XPS 13 2-in-1 (7390) 体験&レビュー 1 にハードウェア的なつぶやき・情報がありますので、こちらも参照してください。
総評については別のトピックスでつぶやきますが、中途半端な印象が強いです。その理由を次に挙げます。
- 重量が約1.32 Kg
- 13.4インチディスプレイ
- 体感的な処理能力が10万円以下の自作PC(Core i3 12100F + GTX 1060)より劣る
- バッテリー持ちが約4時間
ネガティブな面が目立つかもしれませんが、逆に言うとオールラウンドプレイヤーです。
大きな欠点はほぼ無いので、クリエイティブするワガママなコンサルタント向けのノートPCだと思いました。
私の想像ですが、拘りを持った段階で何かしら不足してくる部分が出てきます。そのため、このPCで満足される方がどれくらいいるのか気になります。
重量が2 Kg以上かつ16インチ以上でリビングPCとして割り切って使う方がいいのかと思うし、持ち運びはiPadか軽量Windows PCでいいんじゃないかと思いました。
次回は最強レベルのノートPCを体験&レビューをさせて貰いたいです。最新機種だと今回のつぶやきの内容がかなり変わるのではと期待しています。