■半七捕物帳/岡本綺堂 2017.11.7
『ミステリ国の人々』(有栖川有栖)紹介の古典、その9は、岡本綺堂作 『半七捕物帳』 です。
『ミステリ国の人々』の紹介文。
捕物帳というものは江戸時代からあったわけではなく、近代になって発明された。誰が生み出したのか?
「半七捕物帳」の作者、岡本綺堂である。第一作が「文芸倶楽部」誌に載ったのは一九一七(大正六)年。日本最初のミステリ(探偵小説)とされる『二銭銅貨』を江戸川乱歩が発表したのが一九二三年だから、それより六年早い。
国産ミステリの嚆矢が何かは異説もあり、『二銭銅貨』より古い作品がいくつか候補に挙がるが、『半七捕物帳』がソレでもいいのでは、と私は思う。
『半七』は捜査や推理の味が薄くて、ミステリ未満のものと見る向きがある。私はまったくそうは思わない。
魅力的な謎の提示・詮議・解決の手順がちゃんと踏まれているし、謎解きの面白さが濃厚な作品もある。半七がたまたま入った茶屋の簾の向こうから「へへっ、うまくいきやしたね、兄貴」「うむ」という下手人たちの会話が聞こえてくるだけの話ではないのだ。
「ミステリは好きだけれど、髷ものには興味がないな」と読まずにいる方は損をしている。
「語り口が古臭い小説は苦手」と思っている方がいらしたら、それは事実誤認。『半七』には古びたところが微塵もない。
『半七捕物帳』 どの話がおもしろいか分からない。 取りあえず読んでみました。
『半七捕物帳リミックス! 』
招き猫文庫 2015/3/5
岡本綺堂 五十嵐佳子
次の5編が収められています。
石燈籠
あま酒売
雪達磨
熊の死骸
女行者
もう、一冊読んでみました。
『半七捕物帳
岡本綺堂 北原亜以子編』
大衆文学館講談社
出版 1995年5月20日
江戸ならではの怪事件の謎を通して、この街に生きた人びとの息づかいをも活写した探偵譚六十八編から、江戸市井物に才筆を振るう直木賞作家が十編を厳選、雑誌発表時の挿絵とともに贈る。
十五夜御用心 菊人形の首
金の蝋燭 青山の仇討
正雪の絵馬 吉良の脇指(わきざし)
新カチカチ山 歩兵の髪切り
河豚太鼓 二人(ににん)女房
「髷もの」も、なかなかおもしろかった。
『ミステリ国の人々』(有栖川有栖)紹介の古典、その9は、岡本綺堂作 『半七捕物帳』 です。
『ミステリ国の人々』の紹介文。
捕物帳というものは江戸時代からあったわけではなく、近代になって発明された。誰が生み出したのか?
「半七捕物帳」の作者、岡本綺堂である。第一作が「文芸倶楽部」誌に載ったのは一九一七(大正六)年。日本最初のミステリ(探偵小説)とされる『二銭銅貨』を江戸川乱歩が発表したのが一九二三年だから、それより六年早い。
国産ミステリの嚆矢が何かは異説もあり、『二銭銅貨』より古い作品がいくつか候補に挙がるが、『半七捕物帳』がソレでもいいのでは、と私は思う。
『半七』は捜査や推理の味が薄くて、ミステリ未満のものと見る向きがある。私はまったくそうは思わない。
魅力的な謎の提示・詮議・解決の手順がちゃんと踏まれているし、謎解きの面白さが濃厚な作品もある。半七がたまたま入った茶屋の簾の向こうから「へへっ、うまくいきやしたね、兄貴」「うむ」という下手人たちの会話が聞こえてくるだけの話ではないのだ。
「ミステリは好きだけれど、髷ものには興味がないな」と読まずにいる方は損をしている。
「語り口が古臭い小説は苦手」と思っている方がいらしたら、それは事実誤認。『半七』には古びたところが微塵もない。
『半七捕物帳』 どの話がおもしろいか分からない。 取りあえず読んでみました。
『半七捕物帳リミックス! 』
招き猫文庫 2015/3/5
岡本綺堂 五十嵐佳子
次の5編が収められています。
石燈籠
あま酒売
雪達磨
熊の死骸
女行者
もう、一冊読んでみました。
『半七捕物帳
岡本綺堂 北原亜以子編』
大衆文学館講談社
出版 1995年5月20日
江戸ならではの怪事件の謎を通して、この街に生きた人びとの息づかいをも活写した探偵譚六十八編から、江戸市井物に才筆を振るう直木賞作家が十編を厳選、雑誌発表時の挿絵とともに贈る。
十五夜御用心 菊人形の首
金の蝋燭 青山の仇討
正雪の絵馬 吉良の脇指(わきざし)
新カチカチ山 歩兵の髪切り
河豚太鼓 二人(ににん)女房
「髷もの」も、なかなかおもしろかった。
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