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3月12日
日経平均 2万9717.83円(+506.19円)
TOPIX 1951.06(+26.14)
出来高 15億8290万株
長期金利(新発10年国債) 0.110%(+0.010)
1ドル=109.03円(0.37円安)
3月8日 2万8743円 15億1102万株 2兆9862億円
3月9日 2万9027円 16億2114万株 3兆2706億円
3月10日 2万9036円 13億9336万株 2兆8999億円
3月11日 2万9211円 13億7793万株 2兆8692億円
3月12日 2万9717円 15億8290万株 3兆6235億円
■株探ニュース 2021.3.13
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今週の【早わかり株式市況】3週ぶり急反発、バリュー株が買われ週末グロース株も買い戻される
■今週の相場ポイント
1.日経平均は3週ぶり急反発、週末に500円を超える大幅高演じる
2.米国での大型追加対策法の成立もバリュー株など中心に買いを呼び込む
3.米長期金利の動向には神経質な展開、グロース株には向かい風強い
4.中国政府系ファンドが株価対策に動いているとの報道はプラス材料
5.週末は半導体など買い戻され日経平均は一気に2万9700円台に
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比853円(2.96%)高の2万9717円と3週ぶりに急反発となった。
今週は米長期金利の動向を横目に不安定な動きが予想され、週末のメジャーSQ算出を控えボラティリティが高まることへの警戒もあったが、結局日経平均は上方向に大きく振れる格好となった。
半導体関連などハイテク株が週末に買い戻され全体を押し上げた。
8日(月)は売りに押される展開。
前週末の米株高を受け日経平均は朝方高く始まったものの、その後は値を崩す展開となり3日続落となった。
9日(火)は日経平均が4日ぶりに切り返した。
米長期金利の動向を警戒して上下に不安定な値動きだったが、中国の政府系ファンドが株価対策に動いているとの報道などがプラスに働いた。
10日(水)は強弱観対立のなか売り買いが拮抗し8円高とわずかにプラス圏で着地。
前日の米国市場では半導体銘柄で構成されるSOX指数が急伸したが、東京市場での反応は限定的だった。
11日(木)は米国で1兆9000億ドル規模の追加経済対策法の成立が確実な状況となったことで、バリュー株に買いが入り日経平均は3日続伸。
ただ、グロース株は引き続き弱い動きに終始した。
そして12日(金)はメジャーSQ算出日だったが、SQ通過後に一気に上値が軽くなった。
前日のNYダウが追加経済対策法の成立で景気回復期待が高まり過去最高値を更新したことも追い風となり、これまで売りが続いていた半導体や電子部品株が買い戻され、日経平均は後場に上げ足を一気に強めた。
500円を超える上昇で2万9700円台に駆け上がり今週の取引を終了した。
■来週のポイント
日経平均は25日移動平均線を上回ってきており、来週は3万円大台乗せから2月16日の高値3万0714円を目指す展開が期待される。
重要イベントとしては、国内では15日朝に発表される1月機械受注統計や17日朝に発表される2月貿易統計、18日~19日に開催される日銀金融政策決定会合、19日朝に発表される2月全国消費者物価指数が注目される。
海外では15日に発表される中国2月の小売売上高と鉱工業生産、16日~17日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)、17日発表の米国2月住宅着工件数に注視が必要だろう。
■日々の動き(3月8日~3月12日)
3月8日(月) 3日続落、朝高も米先物安でリスク回避の売り優勢
日経平均 28743.25(-121.07) 売買高15億1102万株 売買代金2兆9862億円
3月9日(火) 4日ぶりに反発、米景気回復期待や円安で買い優勢
日経平均 29027.94(+284.69) 売買高16億2114万株 売買代金3兆2706億円
3月10日(水) 小幅続伸、強弱観対立し狭いレンジでの往来に終始
日経平均 29036.56(+8.62) 売買高13億9336万株 売買代金2兆8999億円
3月11日(木) 3日続伸、NYダウ最高値を受け景気敏感株中心に買い優勢
日経平均 29211.64(+175.08) 売買高13億7793万株 売買代金2兆8692億円
3月12日(金) 4日続伸、米株高好感されハイテク株中心に買い継続
日経平均 29717.83(+506.19) 売買高15億8290万株 売買代金3兆6235億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、32業種が上昇
(2)郵船など海運、日本製鉄など鉄鋼といった景気敏感株が値上がり率1位、2位を独占
(3)東電HD、東ガスなど電力・ガスが大幅高
(4)三菱UFJなど銀行、SBIなど証券、日立キャピなどその他金融といった金融株が買われた
(5)ソフトバンクGなど情報・通信、武田など医薬、大成建など建設といった内需株も高い
(6)コマツなど機械、トヨタなど自動車、HOYAなど精密機器といった輸出株も堅調
(7)唯一、任天堂などその他製品が低調
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
1(1) アンモニア カーボンフリー燃料として関心高い
2(6) 全固体電池
3(2) 半導体
4(5) 2020年のIPO 迫る3月IPO、年度末飾る大化け候補ルーキー銘柄を狙え
5(4) 人工知能
※カッコは前週の順位
株探ニュース(minkabu PRESS)
■モーニングスター 2021.3.13
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株式週間展望=日本株、反撃開始/25日線奪回で上昇維持、日米金融イベントも不安薄
市場で一段の金利上昇のきっかけとなることが警戒されていた米国債の入札を無難に通過した今週(8から12日)、日本株相場も後半にかけて反撃開始の様相を強めた。
来週(15~19日)はFOMC(米連邦公開市場委員会、16、17日)と日銀金融政策決定会合(18、19日)が焦点となるが、百戦錬磨の金融当局者らが市場に冷や水を浴びせるとも考えにくい。
日経平均株価は25日移動平均線の奪回により勢いづきそうだ。
日経平均は5日の取引時間中に付けた安値2万8308円を底に切り返し、12日は2万9717円(今週末比853円高)まで上り詰めた。
2月16日高値(3万714円)から下落する過程で割り込んだ25日線を奪回。
史上最高値を更新したNYダウの後を追う。
日経平均は昨年10月末以降の上昇波動において、同線を割り込むたびにチャージを済ませ、高値を更新するパターンを繰り返してきた。
その意味で足元の値動きは投資家に安心感をもたらす。
12日はハイテク株が息を吹き返した一方、小型株の急伸も散見された。
今週の米国債の入札は、10年債を中心に心配されたほどの不調には至らなかった。
米10年債利回りの水準も再び1.5%を下回り、市場のリスクオフムードを押し込めた格好。
もっとも、12日の日経平均の上昇はハイテクの買い戻しが集中した要素もあり、より安定した資金の流入が本格化するかが業績相場に移行していく上で重要となる。
来週はまずFOMCが控える。
金利上昇を抑制する具体的措置が講じられる可能性は低い上、経済見通しに上方修正圧力が掛かるだけに、内容次第で再び金利を押し上げかねない。
しかし、マーケットを重視するパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は声明などでその点を考慮することが期待される。
続く日銀金融政策決定会合は、これまでの緩和策の「点検」を実施する。
黒田総裁が範囲調整に否定的な見解を示した直後に雨宮副総裁が肯定するなど、スタンスのばらついた「長短金利操作」における長期金利の変動幅が焦点。
ただ、市場では現行の「0%上下0.2%」のレンジを拡大する方向でコンセンサスが形成されつつあるとみられ、金利や株価への織り込みも先行した感がある。
また、指数連動型ETF(上場投資信託)の購入も、事実上は既に新方針での運用が始まっている。
来週の日経平均は、日米の金融イベントに先立つ様子見色に、今週後半にかけての騰勢の反動が相まって、序盤は低調なスタートとなるかもしれない。
ただ、それも一時的にとどまり、力強さを取り戻す展開が見込まれる。
想定レンジは2万9000~3万700円。 (市場動向取材班)
提供:モーニングスター社
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