今日から、7月。1年の折り返しだ。早い、驚くほど。時間の経つ感覚に不気味さを覚えるほどだ。
この調子で推移すると、「お迎え」が来る『Xデー』も、存外、近いと思えて仕方がない。
詩人で絵描きの中北幸久画伯からは、
惰性に陥ることなく、普段から「五年計画」を立てるよう勧められている。
氏は中学の先輩であり、大学教授を思わせる風貌ばかりか、語り口で、ぼくの愚昧な窘めてくれる有難い人である。真珠の餝(かざり)職人として活躍しておられるが、創作活動においても精力的に取り組んでみえるから、まことに多忙な方である。それ故、時間の配分にはこだわり、細心の心づかいをされている。
しかし、ぼくの教えには、計画を立てるよりも、その実行状況を確認し、検証するといったことに比重がかかっている。喉元過ぎれば…が、ありがちなぼくへの戒めがある。
毎日、膨大な原稿量を自ら課し、律儀に果たしてこられた先月末に、大作の脱稿をみた氏の言葉だけに重い。深い叡智に裏付けられた教えに愚かな後輩はうなだれるしかない。
無為に、半年を過ごした訳でない。が、内心忸怩たるものがあるのも、正直、事実。内省の時を迎えている。
古来から早さの象徴として、燕がいる。教室の廊下にはそのツバメの番いが雛に餌を与えるべく忙しなく行き交っている。また、外壁の塗装工事のため足場が組まれている北の窓からは、怠けないか監視のために訪ねてくれる。さながら、つばめハウスといった趣きである。
志摩の匠、中北幸久
またやってしまったのか、ぼくは…。
とろい、ってなもんじゃない。せっかく、DVD見ようと思って、音響効果の群を抜くPCが、途中で固まってしまう。ワクワクが、一転、ガックシに。
塩凡
しょぼんと泣いてはおられず、動き出す。2TBのHDD、10K円を遥かに切ったのを確保していたものを流用すべく(本来ならSATAの最新規格3.0のためにと取っといたのよ)、思い切る。タイの洪水以来、ハードディスクは値が下がらないのに。タイミングはいつもこんなもんだ。
強調する。この年で、メガネ無しに、裸眼で、処置できるのがありがたい。ただ、手暗がりが問題。ボディ筐体は狭く、うっかりすると手を切りそう。そこで
もっと灯りを!
ゲーテみたいなことを呟いてみる。LED200灯の無駄に大きく、重い懐中電灯がここで役立つ。
作業そのものは10分で終了。ただ、XPのマシンだから、IDEとSATAの混在が不安材料。電源を入れて、Windows XPをクリーン・インストール。待つこと暫しどころではない、これから長い復活への旅路が始まる。
心落ち着けようと、パッヘルベルの「カノン」を、「リピートをする」モードで、聴く。「どこかで聴いたクラシック ヴァイオリン名曲 ベスト101 [Disc 1]」から。根を詰める作業にぴったりだ。
今年六十のお爺さんが頑張っている。
コメントを見ていると
うん、うん、そー、そーとうなづいている自分がいる。 <noscript>【ニコニコ動画】【作業用BGM】 軽やかなブルーグラス </noscript>
まったりと癒されるのは、こういう時間だ。
久しぶりの図書館。桜が咲き初めで、見ごろはまだ先だが、心が浮き立つ心地がする。
階段を登りかけると、コッ、コッとパンプスの音を響かせ、妙齢の女性がぼくに近づいてくる。間近で、眉を上げぼくを見据える。
……さんですよね?
細く、小さない声。わずかにぼくの名字が聞き取れた。
はい、そうです。
そう答え、彼女の眼を訝しげに窺う。何か訴えげな表情がぼくに迫る。緊張で身構えた。
わたし…、あなたの娘です。
四月一日はこうして始まるものだ。明日が覗けそうな今日の終わりに、たまらずこんなこと書きたくなった。
今年はヨタを慎もうと思っていたのだが…。
夕食後のひととき、畏友K氏から電話をもらった。K氏とは云うまでもなく、「志摩ギターを愛する会」の主宰だ。教職を辞した後、晴耕雨読の優雅な日々を過ごしてみえる。
4月14日土曜日に「ギターを楽しむ会」を開催する。その打ち合わせのためだ。
氏のおかげですっかりギターの音色に魅せられてしまった。最初のうちこそ、
ギターは好いぞ、爆睡できる!
と、辺りを憚りながらこっそりする、うたた寝の魅力を強調していたが、会を重ねるうち、聴きこんでいくうちに(エージング?)、すっかり虜になった。予備知識はおろか先入観さえ持たず、作曲家やその時代や背景を知らない門外漢だから、純粋に楽曲そのものを肌で判断できる。官能指数というものがメーターで表せれば、ぼくのそれは優等生並みに高いだろう。至福の時間が過ごせる。
年2回のコンサートで1000円の会費だから、高尚だけどチープな趣味ではなかろうか。
一人でも多くの参加を呼び掛けるべく主宰から命が下った。かくなる上は、彼の忠実なポチになって、あなたやあなたに訴え申し上げるつもり。
よろしくお願いします<(_ _)>
さっとんのブログもご紹介したい。さっとんは志摩の情報通。コアな情報が得られる貴重なソースとしてお役立ていただきたい。
サラ・ヴォーンのヒット曲、「ラバーズ・コンチェルト」は、ぼくが高2の時の6月の「今月の歌」であり、自転車通学の往復に口ずさんだ曲だった。原曲は、確か、バッハのメヌエット。サラのドスの利いた低い歌声は今も忘れない。
How gentle is the rainぼくは彼女の真似をしようとしたが、志摩の訛が抜けなかったのが惜しまれる。だが、毎朝毎夕をご機嫌で過ごすことができた。
That falls softly on the meadow
Birds high above in the trees
Serenade the flowers with their melodies
oh oh oh
今夜の志摩ギターを楽しむ会では、ドクターイモト先生が11弦ギターで奏でてくれた「ラバーズ・コンチェルト」は、高音が澄み切った音色で心にしみてきた。もともといい曲はなのだが、ギターで聞くとまた好いものだ。
先生は三重大の医師であり、ただでさえご多忙のなか、スケジュールの折り合いをつけて、ぼくたちの会に駆けつけてくださる。軽妙なトークには女性のファンも多い。
ichiroの音楽談義・健康ノート
もう…。五月ではござらんか。エイプリル・フールどころじゃなかった緊迫感と閉塞感、通奏低音のごとく周りを支配しているようだ。
そうだ、こんな時こそ、アンプラグドな音楽を聴きたい…前回のブログ更新もこのネタでお送りしたんではなかったっけ。怠惰なことだ。今回、
志摩ギターを楽しむ会が14日阿児アリーナで午後7時開演だ。
ホームページがリニューアルしたばかりだ。M嬢がゴールデン・ウィーク返上で突貫工事をしてくれた。北村主宰のイメージそのままに、清楚で、上品な仕上がりだ。やがてFLASHを利かせたり、ギターの音色が流れだしたりといった趣向が用意されているので、ギターの会同様Webページも楽しみに待っていただきたい。
上着を脱いで、散歩がてら、気軽にお運びいただきたい。
エイプリル・フールだから言えるかも知れない。
ここだけの話、顔を合わすとホッとして、温かく、懐かしい気持ちにさせられる女性がいる。暖色の、それこそオレンジ色のオーラでぼくを包んでくれるその女性は、亡き親友の忘れ形見で、笑子という。ヨガの講師である。ネパールの旅から帰って来た。その彼女が彼女が「おやこヨーガ」を行うという。
- 日時
- 4月3日(日曜日)
- 時間
- 午前10時~午後4時
- 会場
- 阿児ふるさと公園
阿児アリーナよこ駐車場周辺
- 入場料
- 無料(雨天中止)
折しも桜の季節。重苦しい震災後の憂鬱を吹き飛ばしてくれるかもしれない。楽しくて、美味しい出店ブースの数々、バラエティに富む。祭りの縁日気分で出かけよう。
断るまでもないと思うが、このイベントはガチであり、決して「四月馬鹿のネタ」ではない。
未曾有の危機からの復活…。ぼくたちの悲願である。すべてを変えたあの日、3月11日金曜日から、ぼくはTwitterから離れないでいる。東日本大震災は、ぼくを変えた。すべてが変わったように思えるのは、ぼくだけだろうか。
あれだけ衝撃的な光景を見せられると、テレビとはいえ四六時中流されると、大人のぼくでさえ動揺は否めないのだから、子どもたちは大丈夫なのだろうかと危惧してしまう。
日本の報道が信じられない。だから、ぼくは外国のメディアばかりを窺っている。東電の隠ぺい体質も、後手後手の政府の迷走ぶりも、それらを伝えるべきマスコミさえも疑ってしまうのだから始末に負えない。
だから、心がほっこり温もる話題を探してしまう。
加油とは、「頑張れ」という意味である。火に油を注ぐのをイメージするとよくわかる。教室の階下の台湾料理屋、「台北」さんに正しい発音を教えてもらった。 台湾の人々の友情が嬉しい。聴いていただくと心が洗われるだろう。活きる力が湧いてくる。
また、こんなのもある。 『微笑みの国』と言われるタイの皆さんからメッセージだ。見ていただくと、この国の人びとの笑顔が格別だとわかるし、魅力的だ。
哀しみに負ける訳にいかない。暗いと不平を言うよりも、すすんであかりを灯そうじゃんかい。